中央大学 法学部 通信教育課程 2020年 刑法各論 第4課題

第4課題
以下の事例について、X、Y、Zの罪責を論じなさい(ただし特別法違反の罪を検討する必要はない)。
暴力団A組の若頭であるXは、覚せい剤密売事件の犯人として警察から指名手配されたので、A組の組長であり自分の実父でもあるYに対して、警察の追及を免れるためYの別荘に潜伏させてほしいと頼んだところ、Yはこれを受け入れ、その別荘の鍵をXに渡した。Xはしばらくその別荘に潜伏していたが、やがて警察の捜査の手が及んで逮捕されるに至った。その事実を知ったYは、Xを釈放させようと企て、A組の組員であるZに対して、Xの身代わり犯人として自首するよう命じた。Zはその命令に従い、覚せい剤を持って警察に出頭し、警察官に対して上記の覚せい剤密売事件の犯人は自分であると述べた。しかし、警察は、Zの供述にあいまいな点があったことから、Xを釈放することはなかった。

ここから先は

754字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?