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【ナガルコット→ドゥリケル】トレッキング3日目

目が覚めると6時前だった。14時間くらいは眠ったことになる。

頭痛も喉の痛みも嘘のように消えていた。汗だくのシャツを脱いで熱めのシャワーを浴びると、全身に溜まっていた澱のようなものが落ちて、生まれ変わったようだった。念のため体温を測ると35.9。まさかの完全回復である。

しかし、持ってきた着替えの半分はカトマンズの宿でクリーニングに出してしまったし、手持ちの服も汗やら雨やらで全滅してしまったので、上半身裸にウルトラライトダウン1枚の変質者スタイルで朝食へと向かう。
昨日は気づく余裕もなかったが、改めて見回すとそれなりに豪華なホテルのようだった。夕食を逃してしまったのが惜しい。

この旅のスイカ初め。スイカはどの国でも最高
朝食から察せられるホスピタリティの高さ

お前が体調を崩したのは荷物が重すぎるせいだとガイド氏は言い放ち、今日からは俺の軽い荷物と交換して背負おうというので、申し訳ないと思いつつ同じ轍は踏みたくないのでお言葉に甘えることにした。

朝8時頃、ホテルを出てすぐのお店でTシャツを調達して本格的に出発。ナガルコットを周りながらドゥリケルへ向かう。

ネワリカジャセットというローカルフード。正直、人間が好んで食べるものとは思えなかった
異国の学校大好きマンとして朝礼中の中学校に潜入
左の校長先生らしき人は昔日本の大学に居たことがあると言っていた

そこからの道中は楽しかった。
人間どんな場所でもたくましく生きていけるんやなと思わせるだけの説得力が、ネパールの山奥にはあった。

絵に描いたような集落の風景

エベレストやアンナプルナはもはや観光地と化しているが、ナガルコットならネパールのナマの暮らしが見れるよと宿の主人も言っていた。ナマだよ、ナマと。
「私は嘘はつきませんから」と嘘つき以外はまず口にしないようなことも言っていたが、どうやら本当だったらしい。

空気良し、景色よし、なんなら充電だってできちゃう展望台すごすぎる
道なき道もガンガン切り拓くガイド氏

僕の拙い撮影技術では100万分の1も伝わらないと思うが、視界に広がる山々も素晴らしかった。
まさか自分の人生で、こんな景色が見られる日が来ようとは、というくらいの絶景がずっと続く。日本で生きているだけでは一生縁がなかった、ネパール山村の人々が織り成すドラマを垣間見た思いだ。

雨宿りさせてもらった小屋で食べた謎のローカルフード。とにかく辛い
小さな寺院に突如ハイジ型ブランコが出現。トライしてみるとスリリングで楽しかった。
寺院の子どもたちは人懐っこい。Facebookやってる?と聞かれた。やってねえよ

そんなこんなで寄り道しまくった挙句、予定より大幅に遅れた17時過ぎ、我々はドゥリケルに到着した。なんと久しぶりの、HPを残した状態での到着である。

ホテルの夕食でチキンチーズバーガーを頼んでオーナーをギョッとさせた(旅人が全員ダルバートでも頼むと思ったら大間違いだ)後はシャワーを浴びて久々のリラックスタイム。あ、歯ブラシをナガルコットのホテルに忘れた…まぁいいか。
明日はいよいよトレッキング最終日です。

どんな国でもバーガーだけは美味いと思っていたが、ネパールは例外だった。というか、まず何にでもキュウリを入れるのをやめなさい

〜旅のBGM〜
坂本慎太郎/ナマで踊ろう

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