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シンウルトラマンですけど!
ウルトラマンが帰ってきた!
ぼくらが小学生の頃、最初のウルトラマンが光の国に帰って5年後、ウルトラマンが帰ってきた。
そのときの子供たちの興奮はたいへんなもので、今度は何の怪獣が登場するんだろう? 最初はアントラーかな? グビラかな?
と、まるまる同じ構成、同じ世界観、同じ展開のリメイク作品としてのウルトラマンを勝手に期待していたのだった。
しかし「帰ってきたウルトラマン」は、なんかよけいな線が入ってるし、変身するのはハヤタでもないし、ま、歌が違うのは許せるとしても、怪獣はまったく違うのだった。
それでもタッコングやアーストロン、ツインテールやベムスターまでは、そこそこ良かったが、再登場したバルタンとか、もっさりデブったフォルムになってて、ガッカリさせられたり。しまいには本来つながりのなかったはずのセブンまで登場したりして、兄弟とか言う。とにかく納得のいかない新マンだった。許せるまでに相当時間はかかったと思うが。まあ、その後のA、タロウ、レオと続く兄弟にも、なんとかなじむように努力はしました。
ほんとうに帰ってきた? 初代マン!
それから50年。あのときを思えば、今回「シンウルトラマン」は、最初からかなり許せる、と思う(あくまで上からw)ほんとに初代ウルトラマンが帰ってきてる。
シン・ゴジラとも、旧ウルトラQともリンクしていることを強調しているオープニングからの流れもよかったし、前半は宮内國郎のオリジナルBGMを、ふんだんに使ってリスペクトあふれる構成の怪獣映画になっていた。怪獣とマンの戦闘シーンも、さすが50年後の流れを感じさせる先鋭的な迫力映像である。
よくやった、よくできてるな、と感心させられるとこばかりだったけど、ここまで旧作のムードを現代の技術で再現してくれるんなら、どうして科特隊は「禍特対」でなきゃいけなかったのか?
という不満はある。
「シン・ゴジラ」で成功したリアリティのつけかた、怪獣と戦うのは政府直属の組織であって、科学的な根拠のある戦術を立てて、実際に戦うのは自衛隊である、という。ま、いいでしょう、それは。
いや、でもこれは空想特撮映画だろう。
初代マンから続く、伝統としての、あえてリアリティを無視した「空想」の象徴しての「隊員たち」の存在あってこそのウルトラじゃないか?
いったい政府とどんな関係なのか、いつの時代の話なのかもわからなくさせる、あの未来的な建築デザインの基地。垂直に飛行し、宇宙にまで飛び立つビートル。スーパーガン、スパイダーショット、ロゴバッジによる通信。そしてオレンジ色の戦闘スーツ。ヘルメット。
まあ、今の時代から見れば、ミッドセンチュリー・レトロフューチャーに過ぎないのかもしれませんが、やはり、マン、怪獣星人、と並ぶ、ウルトラを構成する3本柱の1つではないのかな〜?
そこをスルーしたことで、画期的な作りになった、ともいえるけど、期待の3割引って印象だった。。今の映像技術での科特隊も見たかったよ。そのへんは別にTVシリーズにまかせる、てことなのか。もしや続編で隊員に「変身」させる気なんだろうか。
長澤まさみに、あんな地味なタイトスカート履かせて、ほんのパンチラ未遂カットを入れただけで「セクハラ演出」と批判を浴びるくらいなら、最初から隊員としてボディスーツを着せたほうが可愛いし、かえって何も問題はなかったと思うよ。早見あかりにも着てほしい。
ま、そこ以外は、驚くほど初代マンを踏襲した設定の中で、ウルトラマンが無言、シュワッチを言わない、というのと、カラータイマーがない、シンプルな見た目、というのが、今回のサプライズですね。
マンがあまり長時間戦えない、という設定は残っている。身体の赤い色が徐々に抜けていったりする。これはこれで面白い。
しかし戦いながら声が出るってのは、生理的には合ってる気もするし、そこまで意識的に排除しなくてもよかったんじゃ、とも思う。ま、思ったほどシュワッチ無しが気にはならなかったですが。
個人的には、カラータイマーは無いとさびしい。画竜点睛を欠いてる感じ。デザイン的に、あったほうが締まると思う。
カラータイマーは、いかにも子供向けでダサい、という人の意見もわからなくないが。
今回は無くしてみて正解、という声が多いと思うんだけど、みんなちょっと成田亨をリスペクトしすぎじゃないか。芸術性に近づけばいい、てもんかな?
そしてエヴァなのか。。
そいで作品的に前半はネロンガ、ガボラ、と怪獣との戦いが初代マンの再現ですが、中盤、ザラブ、メフィラスと外星人との戦いのへんから、過去と同様の設定を踏襲しているものの、じょじょにエヴァっぽさのある観念的な会話シーンが多くなり、ラストのゾフィとゼットンの登場に至っては、完全にエヴァ世界に近いものでしたよね。
まあ、ぼくも初代エヴァ意外はそんな詳しくないですが、いちおう見てたので、わかりみありました。悪くはない。
まあ全体的にはけっして見てソンのない素晴らしい作品だと思います。良ければ良いほど、もっとこうすれば、という不満もたまるのも、むしろ当たり前だね。
ただ、怪獣映画見すぎて生きてしまったので、シン・ゴジラにしろウルトラにしろ、けっして、これが唯一とか、最高とは、思えなくて、またヴァリエーションのひとつが増えたな、という意識になってしまうね。庵野さんも樋口さんも、そう見られるのも承知のうえでやってるとは思う。
というのが、おれ個人の感想ではなく、SNSなど見ていると、普通に若い世代の人も「シンウルトラマンを見て、ウルトラに目覚めた人は、今のTVシリーズのウルトラマンも見てくださいね!」とか言ってるし。
平成からの、ややマニアみたいな人も「シンを見たはウルトラマンマックスを見るといいよ!」「ウルトラマンコスモスもおすすめ!」とか書いてる。
まあ、そんなきっかけを世の中に提示してくれた、という意味でも感謝しないといけないとは思いますが!
ぼくの希望を最後に載せておきます! シン〇〇は大喜利みたいになってる感じですが〜。
しかし明日からシンウルトラマン公開ですけど、もはや庵野監督くらい偉くなったら、シンウルトラセブンとして「遊星より愛をこめて」を撮ったり、シン怪奇大作戦として「狂気人間」を撮っても、誰も文句は言わないんじゃないかな? 他にできる人はいないのでは。 pic.twitter.com/0TFzCoOk2b
— かとうけんそう (@kenso1978) May 12, 2022
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