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オアシスの映画見てきた
オアシスの映画というと、そもそも「スーパーソニック」という映画が、5年前にありました。
これはオアシスのバンドの成り立ちから、インディー時代を経てメジャーになっていく過程を、リアムとノエルのギャラガー兄弟のインタビューを交互にまじえて、最後は1996年のネブワースでの壮大なライブに至る、というとこで終わる感じ。その後のゴタゴタまでは描かれない。
で、今度またオアシスの映画を劇場でやる、と聞いて、ぼくはあの「スーパーソニック」をリバイバル上映するのか、と勘違いしていたんですが、2021年度の新作でした。
料金2200円。普通よりやや高い。アイドルのライブ中継的な。通常料金1900円より300円高いだけじゃないか、と思うでしょうが、いつもはシニア割引1200円とかでしか見ないから、倍額の感覚じゃよ(ケチくさい!
今回は、あの2日間に25万人を集めたという歴史的なライブ、ネブワースのライブのみ、あの2日間だけのドキュメント、てことでした。
しかし、いきなり、ドキュメントじゃないんですよ!
オアシスのライブを発表する、当時の本物のテレビのニュース映像があり、ファンたちがネットのない時代にどうやってチケットを入手したか、を今になって振り返るコメントが(声だけ)あるんですが、映像は、チケット予約の電話をしたり、レコード屋に並ぶ、その様子を今の若い役者が演じる「再現ドラマ」なんですね。90年代ふうに見える古い絵作りにしてるけど。
で、巧妙に当時のチケット行列やファンのインタビュー映像も挟まるので、そこは違和感があまりないようにしている。しかし、その後、会場に電車や車で向かうファンや、会場に行けなくてラジオ放送をカセットで録音するファンなど、2割くらいは再現ドラマ、劇映画、って感じでした!
そしてライブ当日、ぼくも他に前座があったような、ハッキリは知らなかったんですが、けっこうフェスっぽくて、シャーラタンズ、マニック・ストリート・プリーチャーズ、ケミカル・ブラザーズ、プロディジー、なんかが出てたんですね。オアシスまでかなり長時間あったらしい。という説明はコメントだけで、映像があるのはプロディジーのみなんだけど、かなり盛り上げてる様子が映っていた。
オアシス始まる前のファンたちの騒ぎもかなり尺を使っていて、当時の実際のファン映像の部分は顔出しインタビュー。現在のファンが当時を振り返るコメントは声だけ、ときっちり分けている。
そして、いよいよオアシスの演奏が始まった。特に爆音上映と銘打ってるわけではないが、やっぱり劇場の音声もいつもよりデカイ。見に来た甲斐があったと思わせる。
でも、そのライブを当時見てたファンたちの、今振り返る感想コメント、というのが、声だけなんだけど、演奏の途中にもどんどんかぶってくるんですね。
ところどころ、リアムやノエルの振り返りコメントもかぶさる(これも声だけで、今現在の二人の映像は見せてくれない)。とにかくコメント音声が多すぎて、演奏をちゃんとフルには聴かせてくれない感じ? これが最後までずーっと続きます。
時代背景と壮大なライブを体験するときめきが、コメントを通じてじゅうぶん表現されているので、これはこれで感動できるんですが、でも、これは〜ほんとにファンが望む形なのかな? とも思った。
で、このページ ↓ の下の方の告知を見ると、映画とセットで、2日間の演奏シーンだけを、フルに収めたCD、DVD、ブルーレイなんかもリリースの予定だと言う。
なあんだ、この映画自体、そのアイテムのプロモーションなんじゃない? とも思った。
演奏の音質は、ほんとに良かったです。
しかし、ライブの画質はすごい悪いんだよな、古くさい味はあるけど。と最初思った。
ここ最近、1950年代〜1970年代の音楽ライブ映画の再公開、あるいは新たに発掘された古い映像が劇場公開、リバイバルすることが多いんですが、当時の映像はだいたい35ミリフィルムで撮られていて、もともと画質がよい。
それを現代の技術でデジタル・リマスターしてるから、ほんとにクリアで「これ、ほんとに古い映像なのかな?」と思えるものが多いです。
それに比べて1980年代から2000年代初めくらいまでの映像って、ビデオ時代になって、かえって粗末なVHSでしか保存されてないものが多かったりするから、今見るとすごく解像度が悪く寝ぼけた映像が多い。マスターはベータカムで撮ってるんだろうけど、それももう保存されてないだろう。
あれ? 当時、ぼくらが生で見ていた映像はこんなに画質が悪かったんだっけ? と思うことがよくあります。なはずはないんだよね。保存の問題。デジタル・リマスターもやりづらいのか、されてないものが多い。
MTVとかでたまにやってる、クラシックMTVコーナーとかで見る80〜90年代の映像も、なんか〜ぼやけてるよ。
オアシスの映画の画質のぼやけも、最初はそうなのかな? と思ったんですが、リアムやノエルのコメントを聞くと「このフィルムがあってよかった」みたいなこと言ってる。いや、これVHSじゃないの? 8ミリビデオかな? フィルムでコレなの?
やっぱ、これは狙いでわざとぼかしてるのか、後からダメージエフェクトをつけているのか?
と思いながら最後まで見届けて、エンディングクレジットを見ていると、なんと「Super 8」と書いてあるではないですか。
8ミリフィルムなのか! ていうと、すでに90年代当時に、レトロで味のある解像度の低い映像にしようという発想で、8ミリフィルムで撮られていたのだ。デジタル処理して、やっとあの程度の画質なのだ。へ〜。
予備知識がないから、よくわからなかったよ。その件について詳しく、どっかに載ってるのかな? 当時の撮影プロダクションについて。DVD買えばライナーには解説あるのかな?
て感じで、たぶん、この映画がネット配信サイトで見れるようになっても、演奏だけのライブバージョンはパッケージで売るものだけなんだろうな〜。
解散しても、兄弟仲良く商売上手じゃないか! こんにゃろめ!(当時に合わせ、平成ノリで締め)
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