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狂言は生で観てもらいとうござる

和ろうてござるか〜

狂言に限ったことではござらぬが
ここ数年、人が集まる機会は減り
スマホやネットでさまざまなライブを観るという習慣が広まっているようでござる

だんだんと規制は緩和されて
狂言会も今では席数の制限はなくなってござるが
能楽堂内ではマスクが必須とあらば
思い切り和ろうて好いと云われても
以前の如く見所が和らいに包まれるには
まだ至らぬように存じまする

それでもやはり観劇は生を旨としたいのでござる

わたくし自身年に数回、能舞台に立たせてもらいまするが
舞台で発する氣には特別なモノを感じまする

舞台上の役者のその日の芝居は
そのとき限り
古典芸能である狂言は一字一句同じように演っているようで
毎回、同じではござらぬ

先日の狂言会で、最初に解説をされた茂山千五郎師も
毎回同じように演っているようで、お客さまや相手役によって
少しずつ違っていると仰ってござる

狂言は見所と一緒に創る

また別の解説でござったが、狂言は演者だけでなるモノではなく
見所(お客さま)と一緒に創るものであると云うてござった

責任を負う必要はござらぬが
面白ければおおいに和らい
よく判らなくとも引っ掛かって留まらず、舞台に意識を向け続ける
そうして役者を乗せれば
なお舞台は活気づくのでござる

とは申せども、動画で観られるのは有り難い

茂山千五郎家では二〇二〇年三月よりYouTubeでの非接触型狂言会も配信されてござる
そのほか過去の舞台や他の家や流派の狂言もずいぶんとネットで観らるるようになってござる
このような動画を観ることがきっかけになることもござろうと思えば
いまの状況も素晴らしい、有り難いと思うてござる

この狂言noteはけんすけ福のかみが
大蔵流茂山千五郎家 島田洋海社中にて
狂言を学んだことをモトに
実際に狂言を(できれば生で)観て
和らいでもらいたいと願うて描いてござる🖋

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