風ってなんで吹くの??

子どもにこんなことを聞かれたことがあります。
大人が気付かないことに、子どもはよく気が付くなぁ・・・
と感心しながらも、答えに困りました。

私は、高校時代、地理を得意とし、今でも枕元に地図帳を置いているなど自称「地理マニア」(地図マニア?)なので、入試でも使えそうな地理の知識を少しずつ披露していきたいと思います。

さて、「風」はなぜ吹くのか。
この疑問からスタートしていきます。
先に答えから、「風は、気圧の変化によって大気が移動して吹く。」となります。
もう少し踏み込んでみると、「相対的に気圧の高い方から、気圧の低い方に大気が移動することによって、風が生じる。」

細かいことは物理の範囲となってしまい専門外なので、
簡単に説明すると、暖かい空気は膨張して体積が大きくなるため、密度が低くなります。反対に、冷たい空気は体積が小さくなり、密度が高くなります。
お風呂を想像してみてください。
沸いてからしばらくたった後に浴槽に入ると、底の方が水になってた!!
という経験はありませんか?
実は、水でも同じことが言えて、水面付近が冷やされると密度が高くなり、底の方に沈むため、しばらく経ったお風呂は底がひんやりしてしまいます。(入る前によく混ぜましょう!)
話しがそれました。
こうして、空気の中には【密度が低い(軽い)暖かい空気】と【密度が高い(重い)冷たい空気】が生じることがあります。
そのような状態が生じると、軽い空気は上へ、重い空気は下に、それぞれ移動を始めます。
この移動こそが、「風」なのです。

例えば、陸風・海風というものがあります。
陸と海(土と水)では温まりやすさがことなります。
陸は「温まりやすく冷めやすい」、逆に海は「温まりにくく冷めにくい」。
昼は、太陽の熱によって、陸は温まりますが海はそこまで温まりません。そのため、陸の空気の方が軽くなり上昇を始め、一方の海の空気は下降をします。
そうして、海から陸に吹く風を「海風」と言います。
夜はその逆で陸の風の方が冷たくなるので、陸から海に風が吹きます。これを「陸風」と言います。

このように、風は様々な場所で吹くのです。

このような仕組みは様々なところで応用されています。
例えば、デパートやホテルなどで、扉が開くと風がびゅっと起こることがありませんか?
これは、建物内部の気圧を高くすることで、開いた時に外に向かって風が吹くようになっています。建物内に外からの埃などが入らないようにするための工夫です。(最近では、テスラという企業が作った電気自動車にこのような装置が入っていて、花粉やウイルスが車内に入らないようになっているらしいです。)
また、病院の隔離施設はその逆で、施設内の気圧を低くしています。
これは、施設内の空気と一緒にウイルスなどが外に漏れないようにするための工夫です。

風の仕組みは皆さん分かりましたか??

Written By運営スタッフI(男性)

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