麻雀初心者に贈る「立直」の正しい解釈

初心者の皆さん、麻雀を楽しんでいるでしょうか。

前回掲載したNoteをみて、麻雀をはじめ、立直をしてアガッたという方や、なんとなく4つの面子(トリオ)とひとつの雀頭(コンビ)を作るのに慣れてきたという方もいるでしょう。

前回の記事はこちら https://note.com/kenshimahjong/n/n3b6fe16825d1

そんな中こういう疑問を抱いたりはしませんか?
「なんで立直をするのか?」と。

今回のNoteでは、「麻雀でなぜ立直をするのか」を解き明かすため、
主に以下のことを論じます。

・立直をするメリット
・立直の正体
・立直の弱点

初心者の方からすると、後半部分は少々難しい話になるので、前半部分の立直のメリットだけでも覚えていただければ幸いです。

立直のメリット

相手が出した牌でもアガれる

立直の最も大きいメリットは「相手が河に出した牌でもアガれる」点です。

雀魂や他の麻雀ゲームで、立直した後画面に「ロン」という表示がでて、押すと相手から点数を貰った経験はありませんか。」


立直をすると自分がツモった(引いた)牌はもちろん、相手が出した牌でもアガることができます

もちろん、立直をしなくてもポンやチーを駆使して、相手からアガれる状態にはできますが、初心者の場合その状態にするのは至難の業です。

そのため、立直さえしてしまえば相手からアガれるというのは非常に単純明快かつ強力というわけですね。

相手をビビらせることができる

では逆に相手からロンされた経験はありますか?
ある程度麻雀をやっていると、相手にロンをされて、「うわー相手に点数あげちゃったー」と少し残念な気分になる機会があるはずです。

ここに立直の強さが秘められています。
つまり立直というのは、「相手に点数をあげたくないなー」と思わせる、いわば凶器なんです。

誰だってナイフを持った人に「刺すぞ」と脅されるのは怖いですよね。
それと同じで、立直をされた側としては自分の点数を相手にあげる可能性ががあるプレッシャーに怯えながら、自分の手を進めないといけないんです。

そのため、中級者のテクニックとして「相手の立直がかかったら自分の手を諦めて勝負からオリる」という選択肢があります。

初心者の方はまだ「オリ」について覚えなくても大丈夫ですが、そういう技術があるくらいに、立直というのはかける側にとっては最高の武器であり、される側にとっては最悪の脅し道具というわけですね。

ボーナスポイントがもらえる

立直をしてアガった後、「裏ドラ」というものがついて、思った以上に点数が大きくなった経験はないですか?

詳しいルールはここでは割愛しますが、要約すると
立直をしてアガッた後、裏ドラというボーナスポイントの抽選を受けられるんですよ。

あくまで「抽選」のため、点数が大きくなるかは運次第ですが、それでも減るもんじゃないのでこれはありがたいですね。

しかも、「裏ドラ」を見れるのは立直をしてアガった時だけなんですよ!
こういわれると立直のお得感がますます上がりますよね。

立直の正体

立直は取引である

麻雀のルールに慣れてきたところで、立直に対する考えを改めておきましょう。

前回は立直を「アガる一歩手前で宣言できるおまじない」と言いましたが、これは麻雀的に正しい表現とは言えません。

麻雀的に立直を言い表すなら、「アガる一歩手前で交すことができる取引」です。

下の画像は雀魂のものですが、下の文章をよく見てください。
「立直をするには1000点を支払う必要がある」とありますね。

また上の文には「簡単な役:立直(リーチ)と書いています。
すなわち立直は「1000点を支払って"立直という役"を買うこと」なんですね。

何かを得るためには何かを差し出さなければいけないとはよく言いますが、我々は立直の際1000点を支払うことで、前述した立直のリターンや恩恵を受けていたということなんです。

麻雀では「役」がないとアガれません。
ではなぜ役がないのにこれまでアガれていたのかというと、実は「立直」が役のひとつだったというオチですね。


立直の弱点

一度宣言すると手牌を変えられない

前回説明しませんでしたが、立直をすると、当たり牌(アガるのに必要な牌)以外は全て自動的にツモ切りされますよね。

ここに立直の弱点があります。
具体的な例を見てみましょう。

上の画像の場合、あと「三萬」が入れば「4トリオ1コンビ」が完成するので、立直を宣言できますね。では立直を宣言せず次のツモで「五萬」を持ってきた場合、手牌は以下のようになります。

この場合「345」の当たり牌である「三萬」に加えて、「456」でもトリオになることから、「六萬」の受けも追加されます。3と6の両方でアガれる状態になる、いわゆる良形変化ですね。

しかし「24」の「三萬」待ちで立直をかけてしまうと、後から「五萬」と交換することはできません
このように、一度決めた待ちを変えられないというのが、立直の弱点のひとつです。

防御力が皆無になる

立直をすると防御力が一切なくなります。
少々イメージしずらい方は、自分が先に立直をして、相手も立直をしてきた状況を想像してください。

麻雀は基本的に自分が河に捨てた牌ではアガれません。
それは相手も同様なため、自分が立直をしていなければ、相手が河に捨てた牌を切れば、ロンを回避できます。

しかし立直をかけている場合否応なしに自分の当たり牌以外をツモ切りします。その牌が相手の当たり牌だったとしてもです。
立直をする=選択の余地がなくなる=防御性が0になるということで、これはかなり大きな弱点と言えますね。

立直とは諸刃の剣、上級者は立直で上手く斬り合う

立直にはデメリットが多いこともわかりましたが、それでもなお立直によるリターンは大きいです。

立直はまさに麻雀における諸刃の剣と言えるでしょう。
そして麻雀のミソはここにあります。

麻雀の上級者は相手の立直に対して、おとなしく引くか、それとも大胆に押すかというスリル満載な駆け引きを繰り返し行います。

読み勝てば点数を得ることになり、負ければ相手に与えることになる。
押す、引くの判断基準は人それぞれで、そこにプレイヤーの個性や強みが出てきます。

これは少し先の話なので、初心者の方は、「立直には大きなメリットがある反面デメリットも大きい」ということを覚えていただくだけで大丈夫です。

まとめ

立直には以下のようなメリット、デメリットがありましたね。

メリット

  • 相手が出した自分の当たり牌に「ロン」を宣言してアガれる

  • 相手をビビらせることができる

  • 「裏ドラ」というボーナスポイントがもらえるかもしれない

デメリット

  • 立直を一度宣言すると待ちを変えられない

  • 相手の立直に対して防御力がなくなる

一見デメリットが大きく、「なんか怖いし、立直しない方がいいのかな…」
と思う方もいるかもしれませんが、私的に初心者のうちはガンガン立直してOKだと思います。

ただし、メリットだけでなくデメリットもあることを認識しておくのが、今後の麻雀の実力を上げるうえで大切になってきます。

雀魂のランクでいうと「雀士2」あたりまでは、立直をするだけでランクが上がっていくと思います。
もし勝つのが厳しくなってきたら、前述した「オリ」や「押し引き」について勉強していきましょう。







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