見出し画像

建設DX研究所 第3回定例部会を開催しました!

みなさん、こんにちは。
建設DX研究所事務局を務めております株式会社アンドパッド 髙橋です。
本年1月24日に、建設テック事業者を中心とした6社により任意団体化した「建設DX研究所」では、毎月1度、オフラインで定例部会を実施しています。
先日3月23日に、第3回となる定例部会を開催しましたので、その様子をダイジェストでお届けします。

建設業をとりまく関連機関・関連制度

第3回の定例部会のテーマは、「建設業をとりまく関連機関・関連制度」。
株式会社Polyuse代表取締役CEO 岩本卓也さんに登壇いただきました。

株式会社Polyuseは、建設用3Dプリンターを活用した実証実験に数多く取り組んでおり、すでに土木現場での実施工もスタートしています。また、3Dプリンターで造形・施工した建築物において、日本で初めて建築確認申請の取得に成功するなど、各方面から注目を集めています。
以前、建設DX研究所にてインタビュー記事を公開していますので、ぜひ併せてご覧ください。

今回、岩本さんからは、「建設業界のルールメイキングを知る」という題名でプレゼンテーションをいただきました。

人手不足が顕著な建設現場で、施工期間短縮等に寄与する新技術の活用は喫緊の課題です。
こうした新技術は、まだ現場現場が進んでいないことも多くあり、その理由のひとつは、現場導入のためのルールが整っていないということです。

建設用3Dプリンターも、現場への速やかな導入・普及が望まれている新技術の例のひとつであり、具体的には、「モルタルを用いた構造物」に関する基準・品質管理方法等のルール形成が求められています。

岩本さん曰く、こうしたルールメイキングのためには、様々なステークホルダーがそれぞれの立場から参画することが重要で、しっかりと役割などを踏まえておく必要があるとのこと。
今回は、特にスタートアップからみた、踏まえるべき5つのステークホルダーを例に挙げ、お話いただきました。

例えば、
・学会(例:土木学会、建築学会、コンクリート工学会、建築情報学会)では、示方書等の審議が行われるなど、業界のルールメイキングへの影響力が大きいことから、ここにスタートアップとしても参画し、動向を把握しながら意見していくこと
・行政(国・自治体)の施策動向・法改正等にアンテナを高くもち、時機を掴むこと
・協会(例:建設業協会、プレキャスト連合会)などと行政との意見交換も重要な機会でありタイミングやサイクルをおさえておくこと
・民間の発注者(例:鉄道会社、NEXCO、電力会社)は、国に準じて独自の基準を適用している存在であり、それぞれのグループ組織である総研や設計コンサルなどが実施する研究活動などの動向も抑える必要があること
・スーパーゼネコンは、省庁との交流の歴史も古く、意見交換・ヒアリングなどの重要性も高いことから、スタートアップとしてもスーパーゼネコンとうまく連携することが望ましいこと
など。

ルールメイキングが特に重要な建設用3Dプリンターを扱う岩本さんならではのご知見を、参加者一同興味深く拝聴しました。
各社においてもPR・GRといった活動を展開するにあたり勉強になった部分も多く、建設DX研究所としても様々なステークホルダーの方々とより一層の交流・連携をしていきたいと思っております。

建設DX研究所 事務局より

定例部会の投稿について、なかなか全ての内容をnoteで公開することが難しいのですが、こうした部会への参加を含め、建設DX研究所の活動にご興味をお持ちいただける方は、ぜひプレスリリースを改めて御覧いただき、お気軽にお問合せいただけると嬉しいです。

建設DX推進のためには、現状の建設DX研究所メンバーのみではなく、最先端の技術に精通する建設テックベンチャーをはじめ、数多くの事業者の力・横の連携が不可欠だと考えています。皆様のお問合せ等心待ちにしております。