自分は間違っていないと思っていた高校野球部時代の話

ふと、高校時代、野球部だったころのできごとがフラッシュバックしたので、書いてみる。

ぼくは高校3年間野球部に所属していた、その県ではそこそこ強く毎年ベスト8くらいには入る中堅校。ちょっと背伸びしてその高校に入ってしまったのだが、レベルは正直かなり高かった。

フラッシュバックしたのは、雨の日の練習の場面。校内ランといってその名のとおり、校舎をダッシュするメニューだった。今考えると非常に危険、、たぶんもうそのメニューは廃止になっていると思う。

ぼくは仲の良かった先輩と並走するようにダッシュしていた。その先輩はベンチ外メンバーだったこともあり後輩のめんどうをよく見てくれた。

ぼくがダッシュしている様子を見ながら先輩は言った。「おまえは走り方がダサい。腿が全然上がってないから一歩が小さいし、走るのも遅い。」

そして、走り方をレクチャーしてくれた。

これまでは、かかとから着地していたが、新しい教えによって、足裏を同時に着地させ、跳ねるような走り方へと変わった。先輩は変わった様子をみて。「うんうん、悪くない。しばらくこれで走っていたら定着するよ。」と言った。

一方ぼくはというと、不慣れな走り方に不満を持っていた。今まで感じたことのない筋肉を使うし、翌日の筋肉痛もひどい。なんだか怪我をしそうだから、間違っている気がする。と強く思った。

そして、翌日からこれまでと同じ走り方にもどした。自分のやり方は間違っていないと思ったから。それ以降、その先輩から走り方を指導されることはなかった。

フラッシュバックしたのはここまで。

別に何かいいたいことがあってこれを書いている訳では無いが、当時のぼくは素直じゃなかったなと思う。自分のやり方を疑うことをほとんどしてこなかったように思う。

だからこそ、野球も全然うまくならなかった。高校3年間で公式戦には一度も出場することはなく、練習試合であっても1軍の試合には出られなかった。

新しい教えを得たときに、なぜそれがいいのか。今の自分と比較したときに、なぜ今のままではだめなのか。を十分に検討してこなかった。ちょっと異変があれば、自分には合っていないと決めつけた。

高校を卒業してからもう10年以上経つが、この歳になってようやく少しずつ頭がやわらかくなってきたように思う。

これから歳を重ねるにつれて、いずれまた新しいものを否定したり、決めつけたりするような場面がくると思う。そんなときは高校野球部のこのエピソードをおもいだして、常に新しいものを取り入れながら、自分を否定しながら、進化させていきたい。

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