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【国際金融のトリレンマ🌏】理論上絶対、同時に実現し得ない3つのこと:日経新聞解説📰2023/10/07

日本経済新聞の記事で
注目したい内容がありましたので
記事にしたいと思います💖

長いですが、目次をご活用いただきまして
どうぞ最後までご覧ください!


ドル高批判と金融トリレンマ(大機小機)

 政府は9月に24年ぶりとなる円買い為替介入に踏み切ったが、その後も円安・ドル高の流れに歯止めは掛からず、10月20日には1ドル=150円台に乗せた。ただし通貨安に苦しむのは日本だけではない。
先般開かれた主要7カ国(G7)、20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議では、ドル高とそれを引き起こす米国の大幅利上げへの各国の不満が噴き出した。

 多くの国は、物価高を助長する自国通貨安を抑えるため、米国に追随した大幅利上げを強いられている。
ドル高が他国の経済、金融市場に与える弊害にも配慮し、米国は利上げのペースを落としてほしい、というのがそうした国々の本音だろう。

 このような現状を考えるうえで、国際金融のトリレンマに注目したい。「資本移動の自由」「為替の安定」「金融政策の独立性(自由)」の3つを同時に実現することはできない、というものだ。
現在は各国とも「為替の安定」を強く望んでいる。「資本移動の自由」か「金融政策の独立性」のどちらかを諦めなくてはならない。各国は「金融政策の独立性」を諦めて、米国の大幅利上げに追随しているのである。その中で、国内経済が犠牲となっている。

 こうした流れに加わっていないのが日本だ。
日本銀行が金融緩和を維持し、「金融政策の独立性」を捨てないなかで政府が「為替の安定」を確保しようとすれば、「資本移動の自由」を諦めるほかなくなる。
為替介入は、市場の自由な取引に当局が直接関与するもので、「資本移動の自由」を一定程度制限する措置に近いといえる。

 それでも為替介入は資本規制ほどには強い政策ではないため、為替安定化の効果も限られる。その効果を多少なりとも高めるためには、同時に、為替安定に一定程度配慮した金融政策を行うことが必要だ。
「資本移動の自由」「金融政策の自由」を一定程度犠牲にする合わせ技のポリシーミックス(政策の組み合わせ)である。しかし日銀は、為替の安定に配慮した金融政策の修正を強く拒否している。

 米国が利上げ姿勢を見直さなければ、しびれを切らして、こうしたポリシーミックスを狙い、日本に続いて為替介入に踏み切る国が今後相次ぐかもしれない。そこで国際協調は大きく揺らいでしまうのである。(神羊)

2022/10/27 日本経済新聞 朝刊 21ページ

記事に対するコメント📝

為替介入政策を実行する上で考慮しなければならないことは「国際金融のトリレンマ」であると言われています
この考え方は、自由な資本移動と為替相場の安定(固定相場制)、金融政策の独立性という3つは同時には満たすことができない、というインプリケーションを有しています

そして、為替介入政策を実施するという立場から考えれば「自由な資本移動を認めている以上、日銀が『為替相場の安定』を放棄せざるを得ないのは仕方がない」という指摘もあって当然なのです

ただし、日銀の金融緩和策と円買い介入は完全に矛盾するということはありません

教書ならび理論上では、金融政策と(不胎化された)為替介入では「それぞれ目標も経済効果も違う」とも言われていますので、2022年における当時の経済状勢を踏まえたら今後とも長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の下、日銀は今後も金利の上昇局面では粛々と国債買い入れで対応していくことになるのかもしれませんね

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