鉄欠乏性貧血とは

鉄欠乏性貧血が頻度が高い国民病であるとか、背景に婦人科疾患や消化器疾患があるから検索をちゃんとするとか、鉄をちゃんと補充するとか、緑茶と鉄剤を飲ますと吸収が落ちるからよくない(あんまり根拠なし)とかビタミンCと一緒に飲むと吸収がよくなるとか(食事中の鉄ならそうだが薬の場合はあまり関係なし)、CKDの患者とか透析患者ではいろいろ考えることがあるとか、

それはまあそれとして。

TMPRSS6の変異などにより先天性に鉄欠乏性貧血がおきることがあることも専門医テキストを最初から読み始めた人なら大体知っている(最初のほうにあるからね・・・)。

心筋は酸素需要が多いため、鉄がたくさんあるほうがよいということらしく(詳細な生理学は知らない)、FAIR-HF試験などで鉄の注射が検討され、一応ポジティブな結果になっている。しかし、SGLT2阻害薬なりANRIなり、もう正直ついていけないくらい心不全の薬が出てくる中、果たして実臨床でこれをやっているところはあるのだろうか…??

ということで鉄欠乏を極めるとなると心不全や腎不全の業界、二次性貧血(ACD)などの領域に踏み込んでいかないといけないわけで

変な話われわれがあんまり関わるような領域ではなかったりする。

Blood 2020 volume 136 issue 7は神回で、

ひたすらHow I treatでこういうことをやっていたわけだが

いわゆる鉄欠乏性貧血と、癌患者の二次性貧血などはちゃんと分けて考えて、適切に鉄の注射を使っていく必要がある、ということだとは思うが、

evidenceとpracticeのgapがかなりえげつない領域だとは思う


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