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立ち上がれ日本人

幸福度は、自己決定権に依存する。

私は、大学4年生の時に、まっすぐ就職活動に向かえなかった。自分らしさを競っていた人間が、同一化の象徴のリクルートスーツを着ていくことに馴染めなかった。通過儀礼として自分を押し殺し、内定をとるための自己PRの巧拙に必死になっていた。当時はなかなか言語化できなかったが、おかしいと思っても命令に従わねばならないということに生理的嫌悪感がどうしても拭えなかった。

結局留年し、社会を突破する武器を用意することはできず就職した。会社というのは思ったほど悪い場所でなかったとも言えるし、理不尽が多かったとも言えた。結局10年勤めて辞めた。その後10年経営者として経験を積んだ。それも辞めた。当時は心残り想いもあった。その後、心から大切だと思うことに向き合い数年が過ぎた。ここに辿り着くのに20年かかった。

今、多くの人が会社に入ったら理不尽な命令に従うことも業務のうちだと思っている。それによって企業は回っているとも言える。従わない人間は、おかしな人間として扱われる。でもどっちがおかしいだろう?間違っていると思うことに従う人間か、おかしいことを指摘した上で、議論ができる人間。当然、後者があるべき姿だろう。従順な人間の方が効率が良いかもしれないが、社長だろうが、重役だろうが(死後か?)間違うこともあり、

「それはおかしいのでは?」

と諫める人間の声に耳を澄ますことこそ重要だ。盲目的服従を求める職場なら、放っておいても衰退するだろう。

日本は、戦後復興以降、物質的には、これ以上ないほど豊になった。しかし働く人が幸福そうに見えない。原因は自己決定権の喪失だと思う。いや、むしろ自ら放棄しているようにも見える。時に対立も生むが

自分の信じた方を選ぶ。こうした勇気の積み重ねこそが、世界を正しい方向に導くと思う。これが自由と民主主義の基本だ。

おかしいと思っているのに発言しない、従うというのは権威主義的思考、封建社会だ。日本は、江戸時代から明治にかけ、人民による権利の獲得というプロセスを得なかったため、企業社会の中に封建社会が温存されているのかもしれない

コロナのあとロシアのウクライナ侵攻と、20年代の世界は10年代には想像できなかった混乱で始まった。こうした混乱はさらに続くだろう。理由は、現在の対立状況を包摂する世界観、その世界観を体現する人物が登場しないからだ。今こそ、私たちは、失われた自らの誇りを、自らの内奥に眠る精神を取り戻さねばならない。そして、そのためには自らの精神の深いところに立脚した命を自らの決断で生き(立命)、現実においては当然のことながらいい時、悪い時を味わい、その上で「自分で選んだ人生は幸福である」と言える人生を謳歌する力が必要だろう。

それこそが、もう十分に物質的に豊かに暮らす2020年代の私たちが、最初に獲得するべき意識状態だ

日本人の調和を重んじる気質は、世界にとて極めて重要だ。その優しさ、あたたかさは、世界の人々にとって宝だと思う。しかし、その素晴らしい気質が世界の中に立ち上がるには、その調和的傾向とは異なる強さによって、立ち上がる必要がある。

立ちあがれ、日本人。

世界がその気質を必要としているように思う。

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