東京証券取引所

2020年、ベンチャー礼賛だけで本当に良いのだろうか?

2020年、ベンチャー礼賛だけで本当に良いのだろうか?時代は、どんどん先に行っている。シリコンバレーも中国も、ベンチャーではなく、日本の大企業をはるかに凌ぐ大企業(メガベンチャー)が、最先端の技術、最先端の組織論を、最先端の哲学啓蒙しながら展開している。お金もパテントも人間も、社会全体でダイナミックに再構築することで、没落していく産業を大きく上回る富も生んでいる。

大企業が停滞している
大企業の内部留保が問題。
大企業の人材が疲弊している。
大企業は仕事しないおじさん多い
大企業の成功体験が古すぎて障害になってる。

内部の方がおっしゃってるので、その通りでしょう!
非常に、大企業、分が悪い。体裁が悪い。

エンゲージメントが大事だと言いたくなりますよ!エンゲージがないのだから、イノベーションも生まれない。問題は、そうならない仕組みが変化していないことです。よって、二項対立の反対にあるベンチャー企業礼賛がこの数年続いてきましたが、ベンチャーは大企業と比べて何か良いのでしょうか?

一つは、時代にあったミッションやビジョン、すなわち第一原理だと考えます。

ベンチャー企業は、他に何もないところから始めるので第一原理が明確であることが必要です。そうでなければ最初の社員も集まらない。そうしたものは、社会的共通善を目的とすることが多く、それらがフレッシュなうちは健全であるし、その点ベンチャー礼賛で良いでしょう。もし、ベンチャー企業が大企業と同じようなマインドセットなら、何年かすると、仮にマーケットシェアを奪うことができても同じことになるでしょう。

一方で、この20年で、ベンチャー企業がどれほど大きなインパクトを作ったかを見ると、一部の例外を除くと、やはり大企業が、我々の生活インフラを支えています。

そうこうしているうちに、一人当たりGDPは1960年代と同様になっています。さて、ベンチャー礼賛の良い部分と、全体として豊かになっていくことを両方実現するために、何が必要なのか?過渡期と言われますが、まだまだ足りない。何が足りないのか?

挑戦者が足りないのです。圧倒的に。


一概にアメリカと比べても、社会的コンテキストが異なるので意味がありません。挑戦する人が少ないこと、つまり、基礎的能力の高い人たちが大企業内に留まっている状況を変えていくこと、そうした人々の背中を押す仕組みが社会に必要だと思います。(短期的回収を志向するリスクマネー供給だけでなく、挑戦者が増えるための様々な社会的合意)色々ありますが、

仕組みの前に個人の変容が必要

のように思います。社会をどう捉え、自分の命というものをどう捉え、その命をどう生きることが重要かという、自分自身の哲学を持つことです。何もかもが変容する社会において、自分も動く、社会も動くでは、何が動いて何が留まっているのかわかりません。ある一点を定めることで、初めて動きが見えてきます。その視点を定めること。これを絶対的自己と言います。これが定まると、やるべきことが明確になります。それは、起業のこともあれば、大企業内部で行う事かもしれませんし、時には、霞ヶ関で官僚として、時には政治家となる事、科学者となる事なんでもいいでしょう。その方の、深い内奥から生まれるエネルギーを社会に還元する事。こうしたことは、個人でやることであるが、ただ一人では行えない。これをサポートする仕組み環境が必要です。WaLaの哲学、またその修了者だけが集まるBAC(Born Again Club)はまさにそのことをテーマに行ってます。

もう、現状維持では持たない。

全員が、効率化とイノベーションに向かわないと国家的衰退は避けられない。あきらめたら、試合終了なのです。2020年に向けて、こうした変革を起こすネットワークを作っていきたいと思います。ベンチャー企業は、志高く頑張れば良い!大企業の社員も、もっと挑戦すべきだ。

つまり、器で見るのではなく、一人一人の人間を見よ!

企業単位で語ってもあんまり意味ないかもですね。結局人なんだから。そのために、必要なこととできることを、この数年考えてきましたが、結論として、以下が必要と考えます。

「主要な企業文化が変革していくための不可逆な階層構造を作る」

例えば、以下のようなことを考えています。


スクリーンショット 2019-12-26 15.47.18

スクリーンショット 2019-12-26 15.47.24

レイヤー1:チェンジ・エージェント

5000人 50~100社:(変革を志向する人事部、経営企画等のネットワーク)

5000名→500名→50名という、階層構造が社会の中に2020年に埋め込まれたら、ここに参画してる企業は、変革の流れが滞らないように思ってます。まずは、ドン!っとこうした流れを作っていくべきと考えてます。


レイヤー2:チェンジ・リーダー

500人 :出向起業等の準備(内省・内発的動機の探求/ベンチャーへの出向)

レイヤー3:イノベーター

50人 :IFC(出向起業/企業を退社せず、支援の下起業)

さて、どう作りましょうか。笑 こうした状況を構築すべくすでに動き出しており、ぜひご賛同いただける方々のお知恵をお借りしたいところですが、多くの人の協力なくしてできない変革だと思います。しかし、こうしたものが社会にあると良いと思いませんか?毎年、5000名のチェンジ・エージェントが生まれる。その中から、500名の深い内省を伴う、真のリーダーが生まれる。私も大企業に属していたことありますので、こういうものがあれば、社会とも会社とも異なる対話の糸口があったと思います。共鳴できる点がある方、ぜひコメントなど頂けますと幸いです。2020年以降の社会デザインそのものを、作っていきましょう。

「WaLaの哲学」では、絶対的自己を見つけるための、内省の型を伝える場を作っております。

事業であれ、サービスであれ、それを作る前に土台となる、人がいることの重要性は言うまでもありませんが、それを学ぶ場があまりに少ない。そのことへの微力ながら一つの回答と思ってこうした場の運営を行って参りましたが、一定の成果が見えたので、2020年はこの流れを拡大し、構造として社会の中に出現させてまいりたいと思います。

2019年は、年始に初めてnoteを書き一年続けてこれました。この記事も拝読いただきありがとうございます。2020年もよろしくお願いします。

2020年が、皆様にとって素晴らしい一年となりますように。


WaLaの哲学 座長 属 健太郎


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?