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カナダの林業学校に行こう。

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軍隊並に厳しかったカナダの林業学校で過ごした日々について。
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2021年8月の記事一覧

青空の下、仕事について思う

5月から8月末までの夏休みの間は、カナダの林業学校の学長を退任したジェリーが経営するクリスマスツリー農園でサマージョブをしている。農園での仕事は、クリスマスツリー(和名:もみの木、英名:Balsam Fir )の手入れ。主に、伸びてきたもみの木の葉を切って整えること。後は、芝刈り、植樹、農園維持管理など。今日は、もみの木の手入れを一日中やる予定だ。 オフィス代わりの物置小屋で、剪定用のブレードに汚れ除去のスプレーを吹きかけ、仕事の準備を始める。仕事始めは、いつも心も身体もず

青空の下、汗水垂らして働く

カナダのブリティッシュ・コロンビア州での猛暑の話を友人から聞くまで全く知らなかった。慌ただしい日々に流されていると、意識しなければ3年も過ごした国の危機的なニュースであっても、気づかぬ内に自分の脇を通り過ぎていく。 多くの人がカナダに対して冬のイメージを抱くのではないだろうか?もちろん、冬に雪が壁のように積もることもある(住んだことのあるカナダ東側に関して)が、夏は比較的暑い。それでも、摂氏49.5度という数字が、この猛暑がいつもの暑さではなく、異常なものであるということを物

チームの中で役割を探す

枯れ葉の中からバネ式のネズミ捕りを取り出し、罠にかかった小動物を手袋をはめた手で恐る恐る掴む。「これってDeer mouse(シロアシネズミ)?Woodland jumping mouse?」クラスで習ったネズミの名前を言いながら、隣でしゃがんでいる友人のジムに声をかける。ジムは「どっちだろうね?」と言いながら無造作にネズミをジップロックに放り込んでいく。僕らの課題は、指定された森のエリアでネズミ捕りをしかけ、学期をかけて罠にかかった小動物の種類と個数の統計をとり、レポートに