体をメンテナンスする栄養素ーなぜ麦茶はおいしいのか
前回、全ての栄養素を一日で摂る必要はないのではないか?と述べさせていただきました。
その場合、どのように考えて、栄養素を摂っていけばいいのでしょうか?
私自身は、おおまかに、栄養を頻繁に取ることが必要なベース系の栄養素と、そうではないが、どこかのタイミングで必要、もしくはあると体によいメンテナンス系の栄養素とにわけて考えています。
頻繁に取ることが必要なベース系の栄養素は、主にカロリーとなるものやたんぱく質、水分等が代表です。
メンテナンス系の栄養素は、ポリフェノール(抗酸化作用を持つ、ブドウのアントシアニン、トマトのリコピン、ゴマのセサミン等)や、各種ミネラル(カルシウム、鉄、亜鉛)等が代表です。
ベース系の栄養素は、本来、動物としては、必須、最優先で取得すべきもので本能的に取得が促されるものですが、それゆえ、逆に現代人にとっては、取得しすぎになる傾向があります。
メンテナンス系の栄養素は、本来、動物としては、特に意図しなくても取得できていた栄養素が多いと考えられ、現代では逆にある程度意図しないと取得しにくい栄養素となっています。
例えば、日本人にとって最も根本的ともいえる「お米」についていえば、エネルギーとして最も必要な部分は白米部分です。
過去、玄米として食べられていたお米は、その本能的な欲求から白米部分のみが食べられるようになりました。
玄米から白米になる過程で出る、米ぬかは、体が最優先で必要とする栄養素ではないゆえに、現代では、逆に意図しないとほとんど、摂ることができない栄養素となっています。
動物としては、本来、お米を食べれば、必然的に取得できていた米ぬか部分が、そうではなくなっているのです。
それゆえ、米ぬかが足りなくなった栄養素であるが故に、逆に体が欲し、おいしいと感じる食品があると私は考えています。
それが、玄米茶やぬか漬けなどです。
それらを摂取すると、なんか、おいしく感じる。ついつい食べてしまう。それはちょっと足りなかった栄養素が体に入ってきたという体の無言のサインなのかもしれません。
なぜ麦茶がおいしいのか?についても同様に考えられるでしょう。
他には、ないとなぜか物足りない薬味もそうでしょうか。そば、みそ汁、冷ややっこには、ネギがあると、ちょっとほっとします。かつ丼には、三つ葉があった方がおいしく感じますね。
結論としては、ベース系の栄養素は、考えずとも取得できるので、メンテナンス系の栄養素を、意識して、食事の中に組み込んでいくことが大切だと考えています。
次回以降、そういった食品について取り上げていきたいと思います。
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