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91番 竹茹温胆湯(ちくじょうんたんとう)

突然ですが「肝っ玉」ってなんでしょう。「肝っ魂」との漢字変換もあるよう。肝っ玉かあさんとは言いますが、肝っ玉とうさんとはいわないですよね。イメージとしては、出際のいい学食のおばちゃん。タレントさんではあき竹城さんとか室井滋さん、年配の方だと京塚昌子さんですかねぇ〜 
今回取り上げる竹茹温胆湯はそんな肝っ玉が冷えたときに温めるといったイメージの漢方です。
あっ、これま肝っ玉かあさんの話で、肝っ玉そのものの話ではないですね。

使用目標(証)

本方は、体力中等度の人を中心に、主として流感などに罹患し、咳嗽、喀痰、微熱などがやや遷延する場合に用いられる。その際、不安、不眠などを伴うことが多い。腹部では、肋骨弓下部の抵抗・圧痛(胸脇苦満)を軽度認める。

組成

竹筎(ちくじょ);青竹の一種。イネ科のハチクの皮。
麦門冬(ばくもんどう);気道を潤す。
柴胡(さいこ);熱を冷ます。
黄連(おうれん);熱を冷ます。
枳実(きじつ);気を散らす。
半夏(はんげ);痰を取る。
陳皮(ちんぴ);痰を取る。
桔梗(ききょう);咳を止める。炎症を止める。
香附子(こうぶし);理気剤。
茯苓(ぶくりょう);利水作用。
甘草(かんぞう)
生姜(しょうきょう)
人参(にんじん)

勝手にポイント

弱った人の長引く風邪に使う。不安、不眠、神経過敏にも使える。香蘇散(70)っぽいイメージ。
二陳湯(81)が基本構造。

参考資料
「つまずきから学ぶ漢方薬 構造主義と番号順の漢方学習」 岩田健太郎 著 / 西本隆 監修
「漢方製剤 活用の手引き 証の把握の処方鑑別のために」 長谷川弥人 大塚恭男 山田光胤 菊谷豊彦
漢方スクエア 絵でわかる漢方処方解説 竹茹温胆湯
漢方スクエア 方剤解説 竹茹温胆湯