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5番 安中散(あんちゅうさん)

武田漢方胃腸薬Aとか太田漢方胃腸薬(←大田ではない)とか大正漢方胃腸薬とか、じつは岩田先生の講演会を聴くまで一旦どんな成分が入っているか興味もなかったです(汗)

武田漢方胃腸薬A = 安中散
太田漢方胃腸薬 = 安中散 + 茯苓
大正漢方胃腸薬 = 安中散 + 芍薬甘草湯

なんですって。その他のOTC医薬品の成分とかも興味はあるけど、調べてないんですよね、いつかはやるっ。

使用目標(証)

本方は、やせ型で比較的体力が低下した人の、慢性に経過する心窩部痛を目標に用いる。腹部は腹力が弱く、心窩部振水音を認め、腹部大動脈の拍動を触れることが多い。一般に胸やけ、おくび、心窩部膨満感、悪心・嘔吐、食欲不振などの症状を伴う。

組成

桂皮(けいひ)
延胡索(えんこさく);ケシ科の植物の塊茎。鎮痛・鎮痙作用があり、胸焼けに効果。これもエキス剤では安中散だけ。
牡蛎(ぼれい);牡蠣の殻。胃酸を抑える。精神安定作用あり。
茴香(ういきょう);セリ科の植物。沖縄では「いーちょーば(胃腸葉)」という名で胃薬的に食べる。
甘草(かんぞう)
縮砂(しゅくしゃ);ショウガ科の植物。
良姜(りょうきょう);ショウガ科の植物で生姜の仲間。エキス剤では安中散にしか入っていない。胃腸系を温め、痛みを止める。

勝手にポイント

安中散の中は五臓六腑のひとつ、三焦の真ん中、中焦のこと。

参考資料
「つまずきから学ぶ漢方薬 構造主義と番号順の漢方学習」 岩田健太郎 著 / 西本隆 監修
「漢方製剤 活用の手引き 証の把握の処方鑑別のために」 長谷川弥人 大塚恭男 山田光胤 菊谷豊彦
漢方スクエア 絵でわかる漢方処方解説 安中散
漢方スクエア 方剤解説 安中散