43番 六君子湯(りっくんしとう)
今日は大晦日。大晦日と言えば、年越しそばですよねぇ。蕎麦ってなんとなく身体に良さそう…ってことは、漢方の生薬にもありそうと思い、調べてみましたが、意外にない。苦蕎麦(くきょうばく)として韃靼そばが原材料が、本草綱目には記載されているようです。
ちなみに、我々がイメージする蕎麦は、甘そば・和そばと呼ぶそうで、上記の韃靼そばとは別。その甘そば・和そばにも、お米にコシヒカリ、ササニシキといった銘柄があるように、牡丹そば、出雲の舞などの品種があるよう。そばもやっぱり奥深い…
使用目標(証)
本方は、比較的体力が低下した人の、主として慢性化した消化機能の低下状態を目標に用いる。多くはやせ型で、腹部は腹壁の緊張が弱く、心窩部から臍傍にかけて振水音を認めることが多い。一般に、食思不振、心窩部の膨満感、悪心、全身倦怠感、軟便あるいは便秘、四肢冷感、体重減少、活力低下などを伴う。
組成
人参(にんじん)
白朮(びゃくじゅつ)
茯苓(ぶくりょう);利水剤。精神にも作用。
甘草(かんぞう)
大棗(たいそう)
生姜(しょうきょう)
半夏(はんげ);陳皮との組み合わせで胃の湿を乾かす
陳皮(ちんぴ);半夏との組み合わせで胃の湿を乾かす
勝手にポイント
「胃がもたれる」のうち、虚弱なタイプは「六君子湯」、イライラタイプは「安中散」。
六君子湯は四君子湯がベース。
四君子湯+半夏+陳皮=六君子湯
(*ただし四君子湯の生薬は6つ、六君子湯の生薬は8つなので注意。)