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100番 大建中湯(だいけんちゅうとう)

売れればいいってもんじゃないですが、売れたという事実にはそれなりの価値がある。
例えば、2019年書籍売上ランキング1位は「一切なりゆき 樹木希林のことば」2位は「おしりたんてい かいとうと ねらわれた はなよめ」(←残念ならが、どっちも読んでないし、知らない…)(出典;ORICON NEWS 【2019年 年間本ランキング】
書籍のような新作ではなく、定番商品ランキングとなれば、例えばカレー。売れ筋「カレールー」1位は「バーモントカレー中辛230g」、2位は「バーモントカレー甘口230g」とハウス食品が1−2フィニッシュ。(出典;東洋経済オンライン 初公開!売れ筋「カレールー」トップ100商品)これがレトルトカレーになると、1位「プロクオリティビーフカレー中辛4袋680g」、2位「カリー屋カレー中辛200g」とこちらもハウス食品なのかぁ…
と言うことで、今回取り上げる「大建中湯」は日本でもっとも処方されている漢方薬です。(2位が気になる…)

使用目標(証)

本方は、体力が低下した人の、腹痛、腹部膨満などを目標に用いる。腹部は、腹壁の筋肉が薄く、鼓腸が呈することが多く、時に腸管の蠕動亢進を認める。腹痛は比較的顕著で、一般に四肢および腹部の冷感、嘔吐、下痢、便秘などを伴う。

組成

乾姜(かんきょう)
蜀椒(しょくしょう);さんしょうの一種
人参(にんじん)
膠飴(こうい)

勝手にポイント

日本で最も多く処方されている漢方。
お腹が冷えて腸の動きが異常になり腹痛を訴える患者に使う。
お腹の術後の麻痺性イレウスの予防・治療や、過敏性腸症候群にも使う。
膠飴がたくさん入っている。乾燥しても減りにくいため、他の漢方薬より量が多くなる。(ツムラで15g、コタローで27g)

参考資料
「つまずきから学ぶ漢方薬 構造主義と番号順の漢方学習」 岩田健太郎 著 / 西本隆 監修
「漢方製剤 活用の手引き 証の把握の処方鑑別のために」 長谷川弥人 大塚恭男 山田光胤 菊谷豊彦
漢方スクエア 絵でわかる漢方処方解説 大建中湯
漢方スクエア 方剤解説 大建中湯