99番 小建中湯
「ナンパ」ってかなりパワフルなワードだと思っています。上品さはかけらもなく、ちょっと眉を潜めてしまいそうですが、人を引きつける力はある。90%は尊敬し、のこり10%は軽蔑する宮台真司せんせも、いぜん「ナンパ講座」を主催していました。(現在は休止中。出典;NewsPicks WEEKLY OCHIAI シーズン4 「結婚は幸せ?独身じゃだめ?これからの結婚を語ろう」)
漢方を全然関係ないじゃないかとお思いでしょう。これがあるんですよ。その名も「漢方♥外来ナンパ術」との本。え〜っ、なんじゃそれ。ただ、著者が新見正則先生、千福貞博先生、坂崎弘美先生としっかりした先生方なので、内容はしっかりしているはず。担当編集者の方が、結構攻めたんだと予想。
使用目的(証)
本方は、体力が低下し、体質が虚弱な人の、疲労倦怠感、腹痛などを目標に用いる。服具は、腹壁の筋肉が薄く、両側の腹直筋が緊張している(腹皮拘急)ことが多く、時として腹部全体が軟弱なこともある。一般に、腹痛、排便異常(軟便あるいは便秘)、心悸亢進、盗汗、鼻出血、四肢の倦怠感及び冷感、尿意頻数、神経過敏などの症状を伴い、時に手足のほてり、口乾などがみられる。小児の虚弱者に用いられることが多い。
組成
芍薬(しゃくやく)
桂皮(けいひ)
大棗(たいそう)
甘草(かんぞう)
生姜(しょうきょう)
膠飴(こうい)
勝手にポイント
桂枝加芍薬湯+膠飴=小建中湯
胃腸の弱い虚弱児=小児によく使う薬。
夜泣き、夜尿症、虚弱体質改善、下痢、便秘と応用範囲は広い。
参考資料
「つまずきから学ぶ漢方薬 構造主義と番号順の漢方学習」 岩田健太郎 著 / 西本隆 監修
「漢方製剤 活用の手引き 証の把握の処方鑑別のために」 長谷川弥人 大塚恭男 山田光胤 菊谷豊彦
漢方スクエア 絵でわかる漢方処方解説 小建中湯
漢方スクエア 方剤解説 小建中湯