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たかが「肩こり」、されど「肩こり」

1.肩こりは簡単に治らない人が多い

50年以上前ですが、祖父母や両親が「肩を叩いてくれ」というと、何となく楽しく肩を叩いたような気がします。どうして肩が凝るのかとか、肩こりは辛いとか考えることさえありませんでした。

しかし、わたし自身40代後半には、強烈な肩こりが年何年か続きました。首も左右に回せないほど首こりも伴っていましたが、幸いにして、自分で体を動かすことの重要性を学び、運動療法を継続しているお陰で強烈な肩こりも完全に消失しました。

今では毎日10時間以上パソコン前に座り続けていますが何ら肩こりも首こりもなく過ごしています。あらためて今日「肩こり 治らない」などでググってみました。すると何と病院や療法家にかよっても、なかなか良くならない、治らないという人が非常に多いことに気づきました。

2.肩こりー女性1位、男性2位/厚労省・国民生活基礎調査

厚生労働省が行う「国民生活基礎調査」によると、男性が訴える自覚症状のうちで肩こりは腰痛に次いで2位、女性では堂々の1位です。肩こりは、然程、性差なく日常的に大きな負担となっているようです。

3.肩こり発症のメカニズム

問題は、強烈な肩こりがなかなか治せなくて、精神的にも、肉体的にも辛いという方が多いことです。その割に、肩こり発症のメカニズムも、十分に解明されていないように表記されていますし、解消するには良い姿勢をとれなどという指示があちこちに見られます。

「良い姿勢」というと簡単に思うかもしれませんが、姿勢は深層筋に状態に応じて骨の位置を決めることになりますから、深層筋が硬く姿勢が悪化している人が一時的に良い姿勢をとっても姿勢を改善したり、肩こりをとることにはつながらないはずです。

肩こりは姿勢と関係が深く、筋肉は両端が腱によって骨に繋がっていますから、筋肉緩めることで骨の位置が正しいところに戻ります。肩こりは、その反対でオフィスワークによる筋肉の緊張や加齢に伴う深層筋の硬化などで骨の位置が動いて、それに付随する筋肉が微妙に位置を変える途中に圧迫が生じるなどして鬱血を生じて、辛くなったりします。

4.肩こりを運動療法で解す

強烈な肩こりは運動療法で深層筋をほぐすことが重要です。マッサージなどでは、骨にまとわりつく深層筋を十分に解すことができません。筋肉に刺激を与えてほぐすには、自分で体を動かすことが最も短期に痛みをとり、なおかつ筋肉の位置を正しい場所に戻す方法です。筋肉が元の位置に動いてしまうと、筋硬度計で計測しても何ら凝りのない状態まで戻すことができます。

中途半端な対処療法を繰り返しても、残念ながら姿勢を良くしたり、筋肉の位置を正しいところに戻すことができず、いつまでも肩こりを繰り返すことになります。

5.毎日解放する運動療法を習慣に取り入れる

ちなみに良く体を動かす生活をしている人は、あまり肩こりを感じない人が多いようです。しかし、タイプライターに始める職業病と同じ現象が、パソコン漬けのオフィスワーク時代が到来したことで、圧倒的多くの人が肩こりを感じる時代となりました。

しかも、その症状はかつてよりもはるかに強烈で辛いものではないでしょうか。わたしは毎日10時間以上、オフィスと自宅でパソコンの前に座っていますが、幸いに肩こり度は小学生並みに全くありません。寝る前に1時間~1.5時間程、様々な部位のストレッチをします。

6.筋肉はできる限り毎日動かす

筋肉は2~3日動かさないと、直ぐに硬くなります。従って、加齢とともに長年ストレッチなどで深層筋を緩めることを怠れば、自ずと骨の位置も悪くなり、遠くから見た姿勢も年齢を感じる姿勢になることを意味します。

遠目に相応の年齢が推測できるのは、将に姿勢によるわけです。姿勢が良ければ、見た目にも若々しく見えることにもつながるはずです。しかも、肩こり、腰痛をはじめとして、痛みのない生活を送ることもけして遠い話ではありません。

7.姿勢が良ければ、肩こりからも、介護からも遠ざかる

超高齢社会における介護からも遠ざかることができます。姿勢がいいということは、即ち「必要なところに、必要な筋肉がついている」ことを意味します。「筋肉はウソをつかない」といいますが、高齢となったひとり一人に大きな差となって表れてきます。

健康情報は玉石混淆ですが、筋肉のを維持すると生活習慣病からも遠ざかることにもつながります。筋肉を手順よく増やす、維持するには少々コツを必要とします。これらは全て自分でコツコツと実践することが必要で、けして外部から手助けしてもらうことではありません。

イバン・イリイチの説いた「脱病院化」も、案外ノウハウを共有できればそんなに遠くないかもしれません。医師も、病院も、クスリも、これほど溢れかえる日本社会ではなくなると思います。ステークホルダーが多すぎてなかなか難しいとは思いますが、「自分の健康」という意味で一番のステークホルダーは自分自身です。

生活習慣病の9割は歩いて治せるという人もいますが、あながち誇大表現ではないと考えています。話を戻して、肩こりはからだを動かして、痛みから遠ざかりましょう。


宜しければ、サポートお願いします。「生活習慣病は、自分でしか治せない」と考えています。運動と食事での貴職の生活習慣病の治癒体験を教えて頂ければ幸いです。また、わたしの考え方の不足な点があれば、ご遠慮なくご指摘頂けると幸いです。どうか宜しくお願い致します。