【正答率65.3%】炭素鋼のシャルピー衝撃試験に関する問題【一級建築士試験】
【問題】
炭素鋼のシャルピー衝撃試験において、シャルピー衝撃値が大きいほど靭性が高い。
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【解説】
答えは「〇」。
今日の問題のポイントはこれだ↓↓↓
シャルピー衝撃試験って何?
試験結果は試験温度で変わる
“建築士試験あるある”だけど、わけのわからないカタカナ語に拒絶反応を示してしまう人は少なくない。
だからこそ、この解説で一つ一つその意味を理解していってほしい。
❶シャルピー衝撃試験って何?
シャルピー試験は、鋼材に急激な衝撃を与えて、その衝撃によって材料が破壊されるまでのエネルギー吸収量を測定する試験のことなんだ。
主に材料の靱性能力の有無について評価しているんだよ。
試験は、シャルピー衝撃試験機と呼ばれる特別な装置を使用するんだけど、この機械は一端が尖ったハンマー形状になっているんだ。
シャルピー試験は、鋼材の破片をテスト機に取り付けハンマーを上から落下させる。
ハンマーが試験片に衝突すると試験片は破断されるんだけど、その時の吸収されるエネルギーを計測して数値化したものがシャルピー衝撃値と言うんだ。
この時、
シャルピー衝撃値:大 → エネルギー吸収能力が高い
シャルピー衝撃値:小 → エネルギー吸収能力が低い
となるよ。
このシャルピー試験で高い値を叩きだす鋼材は靭性能も優れているってことなんだね。
❷試験結果は試験温度で変わる
一般的に、低温環境では鋼材の靭性が低下し、脆くなると言われていて、(←テストに出るよ!!)鋼材は寒い環境では収縮し、極端に低温になると、鋼材が脆性的な破壊を起こしやすくなるんだよ。
ただし、鋼材の
「引張強度や曲げ強度は、低温になっても比較的に低下しにくい」
という特徴もあるので、引っ掛け問題で出題されるかもしれないから注意しようね!
以上より、
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炭素鋼のシャルピー衝撃試験において、シャルピー衝撃値が大きいほど靭性が高いと言える。
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とした設問は正しい。
【まとめ】
シャルピー衝撃試験値が大きいほど靭性が高い
鋼材は極端に寒い状況下では脆性的な破壊を起こしやすい。
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