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エアコン(10)〜再熱除湿〜

割引あり

前回、除湿の仕組みについて説明しました。少し復習したいと思います。

前回の復習

まず、除湿についておさらいします。除湿とは、空気中の水蒸気が結露して水になるということでした。結露した分だけ空気中の水蒸気が減り、湿度の量を表す水蒸気分圧あるいは絶対湿度が下がるということでした。

結露

空気中の水蒸気を結露させるためには、水分を含んだ空気の温度と湿度から決まる露点温度以下に空気を冷やしてあげる必要があります。エアコンで冷房する時、室内機の熱交換器の温度を下げてそこに室内機に吸い込んだ空気を当てて熱交換を行い、吹き出す空気を冷やすことを行なっています。

熱交換器表面での結露

この冷房をする時に室内機の熱交換器の温度が下がるのですが、この熱交換器表面温度を露点温度にすることで、室内機の熱交換器の表面に結露した水分が付着します。この付着した水分を集めて、ドレン菅を通して室外に水分を捨てることにより、室内の水蒸気を減らす。これがエアコンによる除湿の仕組みですということを前回解説しました。

整理すると、室内機の熱交換器を用いて除湿をするには、熱交換器の表面温度を露点温度よりも下げることが重要であると言えます。

とはいえ、この方法だと、熱交換器の表面温度をかなり低くしないといけませんから、吹き出す空気の温度も必要以上に下がってしまいます。除湿だけしたいのに、部屋の温度まで下がってしまいます。除湿だけできれば理想的なのですが、エアコンによる除湿は必ず冷房まで効いてしまうというのが欠点でした。

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