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ビジネス書ばかり年間100冊読む40代サラリーマンが400ページもの小説をたった2日間で読んだのはなぜか?

みなさま、こんにちは。
物事を「引用・気づき・行動」にてアウトプットするアウトプットリーダーきらけんです。
私は会社員(IT営業マン)として働きながら、日々、学びに時間を費やしています。
本日の学びは、『ビジネス書ばかり年間100冊読む40代サラリーマンが400ページもの小説をたった2日間で読んだのはなぜか?』です。

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425ページ。
私は最後のページをめくり終わった。

「いやー、えぐられた。それにしてもなんという一気読みだ」

厚さ3センチはあるハードカバーの書籍を抱えながら、私は空を見上げた。

手に取った小説は、『爆弾』(2022年、呉勝浩著、株式会社講談社)だ。
表紙に巻かれている帯にこのようにある。
『このミステリーがすごい!』『ミステリが読みたい!』『祝2冠第1位』
ミステリーである。

私が読書習慣を身につけたのは、ここ3年ほどのことだ。営業マンとして結果が出ていないときに、上司から本の紹介を受けたことがきっかけだ。

ビジネス書では、課題に対する解決策が書かれてあることが多い。
営業マンとしてお客さまとの商談の進め方が下手だった私は、書籍を読んで、自分が説明することを優先するのではなく、まずお客さまの意見を聞くことに注力するようになり、お客さまとの信頼関係が築けるようになった。
このようにして、自分の課題を解決する手段として、私はビジネス書を活用しており、年間100冊以上のビジネス書を読むようになったいた。

書店に行くと、店頭には私の大好きなビジネス書コーナーがあり、自らの課題解決の書籍を選んでいた。そして、隣には小説コーナーがあった。
小説の印象といえば、教科書に載っている文豪を思い出す。登場人物の心情をいかに表現しているのかを問われる試験が浮かんでくる。教科書や試験のためといったもので、自ら選んで読んではいなかった。

ある時、書店のビジネス書対象のイベントに参加していた私は、書店員の方から、小説もおもしろいとおすすめを受ける。私は半信半疑で書店の小説対象イベントに申し込むことにした。そのイベントでは、対象の小説の解析をするという。登場人物の相関図、時間軸での感情の振れ幅を解き明かし、作り手の心情を想像するのだ。私はその解き明かしに興味を持った。

ただし、イベントでは解き明かしをするために、ネタバレが前提になる。ミステリーであれば、事件の真相が明かされてしまうのだ。そうなれば、200ページであろうが、600ページあろうがイベントまでに読みたくなるのだ。

小説を入手して、読み始める。
ビジネス書のようにガイドラインとなる、目次はない。はじめに、おわりにもない。プロローグからはじまると1ページずつ読み進めていく必要があるのだ。

しかし、どうだろう。読み進めていく手が止まらない。大阪の自宅マンションのダイニングで書籍を開く私は、時にアメリカの湿地の沼にいて、時にクイズ番組の回答者になって、時に地下要塞に閉じ込められていて、時に小さな島の人間関係に苦しんでいて、時に満州国の地図を作っており、時に女性同士の友情を味わっている。

まるで、カメレオンである。カメレオンは外部の刺激により自らの色を変化させる。同じように、私の脳内が小説の記述という刺激によって、脳内が目まぐるしく変化するのだ。
私はすっかり小説のとりこになっていった。

今回も小説イベントに申し込んでいた。
今回は425ページのミステリーである。イベント前日。私はイベントに間に合わせるべく、1ページ目をめくる。なんとしてでも読んでイベントに参加したいという欲が、さすがに間に合わないかなというあきらめを飲み込む。登場人物をメモしながら、次々に変わる場面展開を楽しむ。事件が起こる。容疑者と刑事との対話が始まる。場面が変わる。登場人物が増える。心情が描かれる。どうなるんだ。どうなるんだ。私の頭の中が激しく回転する。

時が経つのを忘れ、読みふける。

425ページ。
私は最後のページをめくり終わった。

「いやー、えぐられた。それにしてもなんという一気読みだ」

厚さ3センチはあるハードカバーの書籍を抱えながら、私は空を見上げた。

イベント開始の1分前のことだった。

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本日の学びは、『ビジネス書ばかり年間100冊読む40代サラリーマンが400ページもの小説をたった2日間で読んだのはなぜか?』でした。

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