日本ミツバチを飼うということ 根元から問う Tomaさんレポート
日本ミツバチ勉強会交流会 Toma さんレポート
https://www.facebook.com/kanae.toma.7/posts/2125371331077956
我が家に日本みつばちがやってきてから3年。みつばちの先輩方にも恵まれ、いろいろとご指導いただきながら、やっと7群にまで みつばちを増やすことができました。
でも、そんななか、心の中に湧き起こってきたもやもやっとした感情がありました。
私は日本みつばちを増やしたい。元気にしたい。
なぜなら、みつばちたちが元気に飛びかうことのできる環境は、みつばちだけでなく、他の生き物たち、そして私たちも元気に暮らすことのできる環境だから。みつばちを増やすことはみんなを、地球を元気にすることにつながるんだ。
と、
最初は 何気なく始めた養蜂が、今では そんなたいそうなことまで思えるようになりました。
でも、
みつばちを保護する、保存する、守る、っていったいどうすること?
今自分のやっていることが 果たして本当にみつばちのためになっているんだろうか。
そんな気持ちがくすぶっていました。
そう、それがモヤモヤの正体。
日本みつばちは、西洋みつばちとは違って野生のみつばちです。私たちはそれを捕獲して 飼育しています。空の箱を設置して みつばちが入ってくれるのを待つのですが、自宅の庭に入ってくれる人ばかりではなく、多くの人は 山などへ待ち受け箱を置いて、みつばちが入ったら自宅や畑に移動して飼育します。
でも、暑すぎたり、箱にスムシがはびこってしまったり、飼育環境が良くなくて 逃去させてしまったり、採蜜しすぎて群を弱らせてしまったり、病気で群れを死なせてしてしまったりと、春の分蜂までいかず冬を越せずだめにしまうことも多いのです。
これまで、うちでも病気で2群死なせてしまいました。山から連れてきて、逃げられてしまったこともあります。
増やすつもりが 保全、保護のつもりが
、自分のやっていることは逆じゃないのか。これでいいのだろうか?
と自問自答していた そんなタイミングで、臼井さんに声をかけていただき、
長野のシャンティクティで開催された日本みつばちの勉強会に参加してきました。
日本ミツバチ勉強会交流会レポート
勉強会のライブ映像などもあります。
日本みつばちの飼育で有名な方々が勢揃いした贅沢な勉強会。
経験豊富な諸先輩がたの言葉の一つ一つを、聴き逃すまいと耳を傾け頷きながらの3時間半ノンストップの濃密な時間。
有意義な経験をさせていただきました。
普段はあまり目にすることのなかった、巣枠式の日本みつばちの巣箱を見せていただけたり、巣枠式の採蜜の仕方を紹介していただけたり。
また、200群もの飼育をされている方のお話が聞けたり。他にも私のような初心者の方たちも参加されていて、みなさんの質問に、同じような思いをされているなあと共感できたり。
そのなかで自分なりに消化できたこと。
蜂が自然界で営巣できる環境が減ってしまっていて、分蜂群が無事に生き延びる可能性は高くはない。ゆえに、人がみつばちに住処を提供することは意義があるということ。
飼育においては、人間の都合ではなく、みつばちの立場に立って世話をすれば間違いはないということ。
数少ない日本みつばちをみんなで競ってとりあって、自分のところだけで飼育して分蜂をとりこんで、というような閉鎖的な飼育の仕方が今はほとんど。でも、これには限界がある。これからはもっと開放的な飼育方法という視点が大事なのではないか。
諏訪で活動されている岩波金太郎さんのこの言葉にハッとしました。
これに関連したお話で
九州和蜂倶楽部の立石靖司さんのお話では、昔 各家庭の庭先に巣箱があって 合計80個くらい 蜂を飼っていた地域があったそうです。わざわざ捕獲しに行かなくても、巣箱を置いておけば自然にみつばちが庭先に入る。分蜂群を必死に自分のところに取り込まなくても、飛んでいってまたどこかの家の庭先に入る。巡り巡って自分のところにも入る。そうやって自然と地域で 蜂が育っていたのだそうです。
すごく大事な視点だなと感じました。
自分のところさえよければいいのではなく、人と人とが繋がりあって助け合う。みつばちとみつばちも 繋がり合える。そんなスタイルが、養蜂にもあるのだなということが、わたしのモヤモヤを解消できる 大きなヒントになった気がします。
奪い合いではなく
みんなで与えあい、分かち合う養蜂の姿。
そして、みんなで自分たちの住む環境に目を向けて いけたらどんなにすばらしいことか。
小さな点を 少しずつ繋げて
小さな円が だんだんと重なって
大きな円になるイメージ。
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森に囲まれた自然豊かなシャンティクティには、手仕事で作られたものがたくさん、野菜やハーブもたくさん。とても魅力的でもっともっと ゆっくり過ごしたい空間でした。今後は種を持って またきっと訪れたいです。
シャンティクティの農的暮らしの案内動画 1分30秒https://note.mu/kenjiusui/n/naa86d50b0bb2
シャンティクティ動画での案内 エコツアー 35分https://note.mu/kenjiusui/n/n31931a01bfb6
白金 丈英
臼井 健二 さん、ありがとうございます。
養蜂も慣れてくると向き合い方や扱い方がどんどん雑になってくる傾向にあるように思います。
和蜂養蜂発祥の地である熊野では「農耕の神さま」としてとても大切にされていたそうです。
改めて「生命に対しての畏敬の念を抱く」気持ちを常に持ち続けること、常に初心の思いに返って立ち止まる事も大事だと思いました。
僕も自分の住む知多半島地域で増やす事を目標にしてますが、住宅地なので1群だけ飼えれば良いと言う人も多くて、分封して増えたら入ってない人にペイフォワードで増やしていく流れが自然に出来てます。
一人で同じ場所で飼うと、蜜源の枯渇や病気のリスクも増えるので、一人の人が10群飼うよりは10人の人が1群飼うほうが「自然と人との繋がり」や「人と人との繋がり」も生まれやすいと思います。
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