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ハーモニックドライブを使ったロボット用電動アクチュエータ開発設計の一例

これから開発するロボット用を中心とした汎用の電動アクチュエータ(小型~大型まで)を開発するにあたっての設計方法を記事として残します。

設計の後には実物を作って設計通りの性能が出ている事を確認する予定ですが、物を作るのと性能評価をするには費用がかかるので実物の評価試験はしばらく先になるかもしれません。(皆様のご支援があれば早期実現するかも・・・?)

アクチュエータの用途はロボットの関節用を中心に、位置制御、速度制御、トルク制御(電流値からの推測)、また車輪用の無限回転にも対応予定。

Robotis社から販売されているDynamixel Proシリーズの最大の物が200Wです。ロボットなどの用途で必要な出力が200W以下で防塵防滴が不要であれば、Dynamixelシリーズのアクチュエータを使うのが良いと思います。今回はDynamixel Proのラインナップには無く、購入可能で使いやすいアクチュエータがあまり存在しない200W~10kW程度の出力レンジを対象とします。

http://jp.robotis.com/model/page.php?co_id=prd_dynamixel_pro

使用環境は屋外での移動物体を想定。屋外で使う移動物体に搭載できるよう、モーターと減速機はもちろん制御基板類を含めて振動に耐える仕様とし、組立状態でコネクタ勘合時には防塵防滴とする。

減速機はハーモニックドライブ減速機を使う事は決まっていて、すでに購入済み。他の要素であるモーター、モータードライバ、センサ、軸、コネクタ、ケーブル、ケース・・・などはこれから決めていきます。

https://www.hds.co.jp/products/

この記事はハーモニックドライブ株式会社の提供・・・というような事は特になく、減速機を普通に購入しています。画像の小型ハーモニックドライブ減速機は購入価格1個7万円程度。減速機として安くはありませんが、信頼性や耐久性、各種試験データがある事を考えると他に選択肢はなさそうです。(最近はハーモニックドライブの特許が切れた事から中国、台湾などから互換品が出てきているようですが、どうなんでしょうね?情報あったら下さい)

ハーモニックドライブ減速機を使用する理由は、高精度、体積あたりの高い減速比、体積あたりの高い耐久トルク、過負荷がかかったときの安全性などから。特に最後の過負荷については、故障モードの特性から関節に使いやすいと思っています。詳細は減速機の設計についの記事で説明します。


サポートしていたけたらスーパーロボット開発資金として有効活用致します。 人が乗って歩いて変形して空を飛んで合体するようなスーパーロボットの実現が少し近づきます。