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【30億円調達】資金調達を経て更なる非連続成長を目指すセールス組織のこれから

こんにちは。MID・エンタープライズ領域(以下、MID/EP)の事業責任者を務めている山田です。

現在、IVRyでは資金調達を記念したリレー形式のブログ投稿を行なっていて、第4回目にあたる今回は主にインサイドセールス/フィールドセールス/カスタマーサクセス視点でIVRyの事業を考察していきます。資金調達を踏まえた今後の展望についてもご紹介できればと考えています。

SaaSでセールス職やカスタマーサクセス職に取り組まれている方、IVRyのセールス組織に興味を持っていただいている方を中心に読んでいただけると嬉しく思います。
なお、このnoteでは便宜的にインサイドセールス/フィールドセールス/カスタマーサクセスの組織を”セールス組織”と呼んでいます。カスタマーサクセスは直接的にARR等の売上目標を追わない役割もあるのですがその点はご了承ください。

昨日の調達ブログの投稿は前職freeeの同僚でもあるマーケティングの泉山が投稿しています。
是非他のnoteにもお見通しいただけると幸いです!


簡単な自己紹介とIVRyの組織紹介

私は昨年の23年8月にIVRyに入社し、1人目のカスタマーサクセスとしてサクセス組織の立ち上げを行なってきました。入社初日から面接をこなすなど必死に立ち上げを進めてきた結果、おかげさまでこの10ヶ月でカスタマーサクセス職の社員数はまもなく10名を超えるところまで成長してきています。

自己紹介および入社動機の詳細は以下のnoteをご覧ください。

現在のIVRyはSMB事業とMID/EP事業が主力事業となっていて、それぞれの事業がマーケティング / インサイドセールス / フィールドセールス / カスタマーサクセスの機能を有しています。
私はこれらの中でMID/EP事業全体、およびMID/EPのカスタマーサクセス組織を統括する役割を担っています。
マーケティングについては先述の通り泉山が渾身のnoteを書いてくれているため、このnoteでは主にインサイドセールス/フィールドセールス / カスタマーサクセス視点での記載を心がけていきます。

改めて、資金調達しました!

24年5月23日にIVRyはシリーズCランドでの30億円の資金調達を発表させていただきました。

記念すべき調達発表の当日は広報うとの圧倒的リーダーシップの下、全員広報の意識で当日を盛り上げました。Xにて「#IVRyシリーズC資金調達」をハッシュタグに拡散を頑張っていますので、IVRy社内にとどまらず社外までも巻き込むモメンタムを感じてみてください。まさに熱狂しています。

おめでたい事は続くもので、IVRyへの累計着電数も1,900万件を突破しプロダクトが社会にもたらすインパクトも勢いに乗って伸び続けています。
私が入社した直後の昨年9月に1,000万件の着電数を突破したのですが、そこからわずか8ヶ月で2,000万件が目前に迫っているという状況です。500万件突破から1,000万件突破までは7ヶ月だったという過去と比較すると、文字通り成長スピードが倍増している事がお分かりいただけると思います。
今回の資金調達を経て更にIVRyの成長が加速し、1億着電の大台に乗る未来もそう遠くないのだろうとワクワクしています。

セールス組織は何をしているか

こういった着電数の伸びに至るまで、セールスやカスタマーサクセスはどんなことに取り組んできたのか。全てを紹介することは難しいですが、業務イメージの解像度を高めていただくために具体的な業務内容の一部についてご紹介します。

フィールドセールス(SMB事業)

  • IVRyのフィールドセールスは商談を前に進めることだけにとどまりません。アカウント発行後の初期Onboardingまでセールスメンバーが実行しています。

  • これにはIVRyの課金プロセスも関係していて、全てのお客様に無料トライアル期間をご用意しているため、セールス主導でこの期間を利用して簡易的な価値検証を行なっています。

  • プロダクトの価値がシンプルでユーザビリティに優れているからこそ、提案プロセスの磨き込みのみならず活用提案や価値検証まで支援することができています。詳細を書けないのが残念ですが無料トライアルから有償契約への転換率は驚異的な数字を誇ります。

カスタマーサクセス(SMB事業)

  • 初期Onboardingでうまく軌道に乗り切れなかった顧客に対する2nd Onboarding(ハイタッチ)の実行や、テックタッチによる導入/活用状況を改善するコンテンツを企画しています。

  • 2nd Onboardingを実行した顧客のchurn rateにはすでに優位差が確認できていますが、最近開始したテックタッチコンテンツの活用有無によるchurn rateとの相関や、各タッチポイントとの因果や施策効果をどう整理しやらない事を決めていくかをまさに思考している最中です。

フィールドセールス(MID/EP事業)

  • エンタープライズ特有の複雑な意思決定プロセスを企業ごとに紐解き、求める要件や潜在ニーズを整理していくことで大きな金額の案件を進めていきます。

  • 現在はホテルや飲食といった店舗系ビジネスを展開する企業がメイン顧客となっているため、数十〜数百店舗に渡る全国展開を視野にPoC(Proof of Concept:概念実証)プロジェクトの提案を行います。

  • PoCプロジェクト完了後はカスタマーサクセスと協働して全国展開の受注を目指していきます。

  • ここ最近は製造業や不動産業、その他様々な業種の企業でも導入を検討いただく機会が増えており、あらゆるユースケースを想定した提案を行なっています。

カスタマーサクセス(MID/EP事業)

  • PoCやその後の全国展開におけるプロジェクトマネジメントを実行します。

  • PoCプロジェクトにおいては導入目的の整理や効果検証手段から整理を行い、オペレーションの実態や課題ヒアリングを踏まえてIVRyの活用方法を提案します。平均約2週間~1ヶ月ほどのトライアル期間を経て顧客への効果検証結果の報告と全国展開に向けた提案を行います。

  • 全国展開プロジェクトにおいては直営店舗やフランチャイズ店舗が入り混じる複雑な意思決定プロセスをセールスと共に理解しながら、ステークホルダーとのコミュニケーション方針の整理やタスクの洗い出しを行います。

  • リージョンごとの説明会実施やアカウントのデリバリーを行い、全ての対象店舗でIVRyの活用がスタートするところまでのプロジェクトマネジメントを実行します。

SMB・MID/EPのインサイドセールスがそれぞれ何をやっているのか、詳細について後日ISマネージャーの工藤がnoteを公開する予定です!お楽しみに!

自動応答から対話型音声AIの世界へ

さてここからは足元の事業の移り変わりと、それに伴うセールス組織の介在価値の変化について言及していきたいと思います。

IVRyはエンドユーザーや取引先等から受ける電話を自動応答によって一次対応することで、電話対応の自動化や非同期化を促進し生産性改善を実現する、いわゆるIVRのSaaSプロダクトとして成長してきました。ユーザーインターフェースが分かりやすく操作感も軽快で、従来のオンプレ型IVRよりも安価で気軽に使い始めることができる点が特徴です。

そして奥西のnoteで言及がある通り、昨今の驚異的なAIの進化によって我々のプロダクトもその恩恵を大きく受け始めていて、“電話自動応答のIVRy”から”対話型音声AI SaaS IVRy”への進化を日々実感しています。

AIによるプロダクトの進化がもたらすのは、企業の代表電話の一次受けを人ではなくAIに任せるといったユースケースの広がりはもちろんのこと、IVRや対話型AIによってIVRyに蓄積される電話のコミュニケーションデータの量やパターンも広がりを見せています。そしてIVRyではこれらのコミュニケーションデータをAIによって解析することが技術的にできるところまできています。

こういったプロダクトの進化に伴い冒頭で書いた累計着電数増が更に加速するということと、着電数の増加 = コミュニケーションデータ量の増加 となるため、AIの解析精度や解析の角度にまで進化がもたらされることになると期待しています。
これまでのIVRyでは比較的機能訴求に近いスタイルでセールスを行う傾向にありましたが、これからは顧客に対するインサイドセールス/フィールドセールスの提案もよりビジョナリーなものに変化していくと考えています。

as-isのイメージ
「人の対応が必ずしも必要ではない着電に対して、自動化や非同期化を進めることで従業員の方々の可処分時間を増やしましょう!IVRyなら××な機能や△△な機能でお役に立てます!」

to-beのイメージ
「上記+α、コミュニケーションデータを極力早いタイミングからIVRyに蓄積しておくことで、AIによる解析精度の向上やそこからの示唆を周辺オペレーションやマーケティング活動にも活かしていくことが期待でき、導入が早ければ早いほど受けられる恩恵が最大化します!AIが進化していくことによって解析の角度や有益な示唆の可能性は日々拡大していきます。時代の変化を汲んで勝手に進化し続けていくプロダクト、そしてその進化の速さ、これはまさにSaaSの価値と言えます。IVRyしましょう!※」
※IVRyを導入して本業に集中できる環境を整備すること

そしてカスタマーサクセスのハイタッチな顧客対応においてもAI主軸な導入/活用提案となっていきます。AIの進化が進んでいるとはいえ、まだまだどう活用するかによって受けられる恩恵に差が生じるものと感じています。AIと人の橋渡し的な支援を行うことはもちろんのこと、AIによって解析されたデータを用いて周辺オペレーションやマーケティング活動に深く踏み込むコンサルティング業務にまで発展できるようになると考えています。そのためカスタマーサクセス起点でプロフェッショナルサービスを企画・開発していくことも求められています。
顧客の業務効率化は大前提として、顧客の売上向上にも寄与できる未来はもうすぐそこまで来ています。

またハイタッチ以外の場面においても、ヘルススコアのAIによる作り込みやブラッシュアップ、ロー/テック施策の実行においてもAIを用いた効率的なアプローチが可能になると想像しています。

総じてIVRyにおけるセールス・カスタマーサクセスの活動は、足元の売上創出や価値提供のみにとどまるものではなく、IVRyを使い続けた未来のより大きな価値を届けることに自然と貢献していることになり、セールス組織のメンバーはこの可能性と意義を心から信じて顧客対応を行う人が多いと感じています。(最近、人材ブラックホールと呼ばれる所以もここにある気がします)
SaaSに携わる方であれば当たり前のようで意外と難しい部分であり、とても貴重な環境であることをお分かりいただけるのではと思います。

いま、IVRyに入る理由

昨日の泉山のnoteでも社会インパクトの大小はARRで示されるとの解説がありましたが、IVRyが事業全体で追っているKGIは累積ARRです。

例えば月の累積ARRは次の通り計算されます。

n月末 累積ARR = n-1月末 累積ARR + 新規獲得ARR - churn ARR

IVRyは通話量に応じて従量課金が発生するため、厳密には上記計算式に従量課金の増減が加味されるのですが、話がとてつもなく複雑化するため今回は割愛します。(興味のある方は直接ご説明しますのでカジュアル面談へ!)

更に新規獲得ARRは、新規顧客からの”new ARR”と既存顧客の利用拡大による”expansion ARR”によって構成されます。

new ARR = SAL(商談数) × CVR(課金率) × ARPA(顧客単価)
expansion ARR = CSQL※ × CVR(課金率) × ARPA(追加課金単価)

※CSQL:Customer Success Qualified Lead
(カスタマーサクセスが供給する既存顧客リード)

これらを踏まえてこれからチャレンジしていきたいことの一例を示しますが、それらの活動がKGI構成要素のどこに効くものかも併せて確認いただけると事業構造のイメージが湧きやすいかと思います。

💡これからチャレンジしていきたいことの一例
- エンタープライズ企業を中心としたABM活動(SAL増)
- テックタッチによるセールス/カスタマーサクセス活動の実施(SAL増 / churn ARR減)
- マルチプロダクト提案手法の確立(ARPA増)
- SFAやCRMの構築 / 更なる活用(CVR増 / CSQL増)
- 既存顧客に向けた価値提供活動
- 活用支援によるchurn抑止(churn ARR減)
- CSQLの創出によるexpansionの加速(expansion ARR増)
- プロフェッショナルサービスの企画・実行(churn ARR減 / ARPA増)
etc…

また、提供できるプロダクトの広がりはAI活用だけにとどまることはなく、IVRyをより一層便利に活用いただくための電話周辺領域への染み出しも進めようとしています。IVRyではBizdev案件がもの凄い勢いで生まれてきますが、それらの価値検証を行う中で我々セールス組織もクライアントとの架け橋となり、一緒に新しい価値を生む活動を積極的に行っています。
事業領域の拡大は着実に進んでいて、今や我々が向き合うTAM(Total Addressable Market)※の規模はおよそ15兆円です。

TAMとは、Total Addressable Marketの頭文字を取った略称であり、日本語で「ある事業が獲得できる可能性のある全体の市場規模」を意味する言葉です。

出典:TAM、SAM、SOMとは?意味や活用シーン、計算方法を具体例を交えて解説(東大IPC)
IVRyが向き合っている巨大なマーケット

現在のIVRyは一国の国家予算にも匹敵するような膨大にTAMに対して約100名の社員数で挑んでいます。IVRyに限らず素晴らしいプロダクトがあるからといってB to Bビジネスにおいて価値を届け切ることに人が全く介在しない世界の到来はまだ遠いと考えています。

これからテックタッチによるセールスやカスタマーサクセスの生産性向上にも積極的に着手していきますが、これらを企画実行する人手や磨き込まれたハイタッチ対応で価値を届け切る人手も全く足りていないのが現状です。先述した通りワクワクするビジョンの実現や、社会インパクト拡大のスタートラインはまさに今この瞬間だと感じています。

さいごに

IVRyのセールス組織にはとてもユニークなメンバーが集まっています。
様々なバックグラウンドを経てIVRyに引き寄せられたメンバーの入社エントリのごくごく一部をご紹介しますのでぜひご一読ください。
IVRyには自由な発想を尊重し非連続成長を実現していくkeep on groovin’なカルチャーがありますが、その片鱗を肌で感じる事ができると思います。

本noteを最後まで読んでいただいた皆さんには、IVRyがどれだけ採用活動に力を入れているかが十分に伝わっていることと想像します。
少しでもIVRyに興味が湧いた方はぜひ気軽にお話しましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました!


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