生焼け夕焼け

自分でとばした紙飛行機に
導かれて走りながら
生焼けの夕焼けを追いかける
手が届きそうで届かない理想を
焼けそで焼けない夕空を
飽きもせずに追いかける

たそがれどきに長い影つれて
いつまで小石をけとばしてられるか
友達とはりあったあの頃と
今でもまるで変わらない
いつまでも子供でいられる
いつまでも大人になりきれない
夕焼けはずっと生焼けのまま

道ばたの小石のように
やけくそのような希望を
あさってに向かってけとばしといて
いつまでも放課後だったらいいのに
おなかが減っても夜ごはんでなくて
ポテチをずっと食べてたいのに
生焼けの気持ちは夕焼けを遅くする

たそがれるまで遊んでて
たそがれるだけたそがれて
たそがれどきを引きずって
生焼け夕焼けまたあした
背中を焼いた半端な日暮れ

おとといからけとばされて
とどいたやけくその希望は
生焼け色の夕焼け色
ひとつポッケにしのばせて
ひとり夕暮れ
ずっとけとばしころがそう
いつまで小石をけとばしてられるか
あのころの自分と競争しようか

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