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私的詩手帳

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_人人人人_ > 突然の詩 <  ̄Y^Y^Y^Y^ ̄
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2024年2月の記事一覧

こんななまあたたかくて見えない牢獄の中でも
しどろもどろになって笑いあい
ちょちょぎれる涙の海で水遊びでもできたら

ビー玉

ビー玉いっこ手のひらで弄び
ビー玉もういっこ手のひらに拾いあげ
きれいにきしんだ響きを大人になった自分へおくる

そんなものは見たくないからといって
鏡をまとわせ隠したところで
結果見えるようになったのは愚かな自分

かわる

変わることは変われぬ誰かを追い抜き
置いてかれた声を背中でしか受け止めなくなること
わたしはそう思う人とすれ違いながら代わりになろう

あした

朝はあしたとも読めるという実感を手放し
まぶたの裏の残像のカーボンコピーを
無理やりにこすってトイレに行くのだ

ストーリーテラー

さあ必要な形容詞は持ったかい
まあ足りないなら現地調達でいい
ああ必要は発明の母というからなくたっていいさ

歌・詞・詩

歌をきけばつねにすでにといったふうに
そこには疑いもなく詩が生まれていて
ことばなど無視して素知らぬ顔で事は進むのだ

redo

国家だとか誇りだとか
力だとかに縛られるくらいならば
おれはあなたに縛られたほうがいい