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私的詩手帳

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_人人人人_ > 突然の詩 <  ̄Y^Y^Y^Y^ ̄
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2022年10月の記事一覧

(詩)うがつ

目の前の壁を数ミリずつうがちながら
ときおり憎むべきそれに寄りかかりながら
人生というものは一定のリズムをきざんで
しかし残念ながら遅々として進まない
情けなくて涙が出ようが泣いたところで
なにも特になんにも解決しないので
一休みしてわんわん泣いて
貴重な休みや後悔と引き換えに
すっきりするだけすっきりする
その内側に宿るものこそ人生の
人生のまん中に近い場所を
占めているという誰かの声は
心を込

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(詩)サイクル

ひびきあう
いつかのサイクル
いつとも知らずに
突然起きては
心うちならす
うちうちに

ひびきあう
だれかのサイクル
きりきりまいして
偶然の一致が
ありえないくらい
ありありと

ひびきあう
無意味なサイクル
意味と意味とが
いみを捨てさって
おどりをおどるよ
おどおどと

ひびきあう
サイクルとサイクル
触れてもないのに
ふれられやしないのに
つうじあっては
つじつまを

ひびきあう
ぜんぶ

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(詩)おちこみ しみこみ

わすれかけた言葉が
おちこみ
しみこみ
いつかひょっこり
顔を出し

ひねくれた希望が
おちこみ
しみこみ
ぐるりとまわって
まっすぐに

かんがえなしの蛮勇も
おちこみ
しみこみ
散らした花びらは
点描点睛

真夜中のざわざわと
おちこみ
しみこみ
夢のほとりで
ほとぼって

無駄につんだ日々に
おちこみ
しみこみ
あの熱たちは
くすぶって

忸怩のかたまりめ
おちこみ
しみこみ
心のうちに

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