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図式と操作的確率論による量子論 番外編 ~初学者向け資料~

連載の記事一覧:
#1 目的や特徴
#2 図式とは
#3 操作的確率論とは
#4 標準的な量子論の書籍との違い
番外編 ~初学者向け資料~

書籍「図式と操作的確率論による量子論」の初学者向け資料を作成しました。

下記Webサイト

の「図式と操作的確率論で学ぶ量子論 ~ 操作的確率論および量子論の入門 ~」からダウンロードできます。

本書は,量子論にある程度なじみのある方たちに図式や操作的確率論を知ってもらうことを意識して書いており,初学者にとって難しいと思われる箇所が少なからずあります。とくに,本書の第4章の途中あたりから難しいと感じる方も多いのではないかと想像します。私が予想していた以上に学生さんや量子論の専門家ではない方にも購入していただいているようですので,初学者向けに説明しなおした資料を公開することにしました。その資料がこちらです。

この資料の大まかな流れは次のとおりです。

まず,第1章「操作的確率論の基礎の基礎」では,量子論の操作的・確率的な性質の基礎を,操作的確率論として説明しています。この理論では,複素ヒルベルト空間のような直観的には理解しにくい概念や,CP写像のような難しい数学は登場しません。このため,初学者にとっては量子論より先に操作的確率論を学んだほうが理解しやすいのではないかと思います。この章は,本書の第3章で述べた「操作論」を理解していれば読めると思います。

次に,第2章「量子論の基礎」では,第1章で述べた「状態」や「測定」などの操作的確率論の概念が,量子論ではどのように表現されるかを説明しています。この章では,本書の第4章までの知識があることを前提とします。ただし,CP写像については復習しながら進めていますので,本書の第4章を完全に理解している必要はありません。

本書を読んで難しいと感じた方は,ぜひこちらの資料をお読みください。


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