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採用企業が人材会社を使って成し遂げたいジョブとは①

 新型コロナウイルスが世界経済に与える影響が大きくなっています。


 WHOは、武漢市での致死率は2〜4%と高いがそれ以外では0.7%にとどまっていること、また過去2カ月間でウイルスのDNAは大きな変化がないことから、「パンデミック(世界的な大流行)」ではないという見解を示していますが、米証券市場が大幅に値を下げていることからも、危惧の強さが感じられます。
 日本では、9月末、12月末に2020年3月決算の見通しを下方修正する企業が続出しましたが、そこにはウイルスの影響は織り込まれておらず、企業業績に底割れの危険性が見込まれます。

 さて、私が属する人材紹介ビジネスも、昨年来の「景気の不透明感」によって大きな影響を受けてます。

 生産ラインの人員不足を背景とする求人は依然として高止まりしているものの、マネジメントや新規事業などを担う中核人材の募集は表面化し難くなっているように感じます。
 言うなれば、「緊急性よりも重要性が上回る」ような求人は表面上見え難くなっているということです。(潜在的には減ることはありません)

 さて、仮に現在の状況を“不況期”と捉えるならば、人材各社には意識しておかなければならないことがあります。
 それは過去、不況期が明けるタイミングで、業界に新たな代替品が現れているということです。


 古くは、2001年のITバブル崩壊後、2000年代前から中盤に起こったことは求人広告が紙からインターネットに変わったということです。
 そして、リーマンショック明けにはビズリーチというカテゴリーキラーが現れ、その後のダイレクトリクルーティングの流れもできました。

 米中貿易戦争から“コロナ・ショック”による影響がどこまで続くのか予断を許しません。一方で5G関連や環境適合車、自動化などの分野は更に市場が拡大、景気の起爆剤になると言われています。

 更に中長期的には、以下の事柄が採用市場に大きな変化をもたらすと予想されます。

 ・日本型雇用システム(年功序列、終身雇用など)の影響力の低下
 ・定年延長(“働く期間”の長期化)
 ・社会変化の高速化
 ・わが国製造業の国際競争力低下

 その中で、企業が人材紹介会社に求めること(人材紹介会社を使って実現したいジョブ)はどのように変化するのでしょうか。
 またそれに伴い、人材紹介各社にはどのような変革が求められるのか。

 活発な議論が求められます。
(次の投稿でそれに対する私見を述べます)

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