ALPS処理水で魚介飼育試験?

福島第一原発から出てくる汚染水をALPSという装置で処理した「ALPS処理水」が問題になっています。

東電が、そのALPS処理水をつかって魚介類の飼育試験をするそうです。

とはいえ、魚であっても、放射性物質を使って健康影響を調べるんですから、研究機関なら倫理規定を定め、それにしたがって機関内で審査するのが普通だと思います。

例えば次のように。
https://www.maff.go.jp/nval/tyosa_kenkyu/pdf/dobutsu_rinri.pdf

東電には、動物実験の倫理規定が存在しているんでしょうか。

また、東電には、実質的に国費で多額の支援がされているわけです。東京電力は基本的に電力会社です。東京電力は、魚をつかった研究について蓄積があるんでしょうか。

そもそも、魚のプロである漁業者が「魚を飼って影響がないことを実証して」というのは、処理水を流すなんてことをしてくれるな、という意味であって、本当に実験しろ、それを食べて安全だと証明しろ、と言っているわけではないでしょう。東電は、処理水を流すなという漁業者の気持ちに寄り添ってるんでしょうか。

もともと、なぜいつまでたっても処理水の増加が止まらないのか。

それは東電が凍土壁なんていうものにこだわったため、水の流入を止める構造壁を作っていないからです。いつまでも地下水が流入しているから、汚染水が増え続けます。汚染水が増え続ければ処理水が増えて当たりまえ

これまでも、原子力規制委員会に設置された「特定原子力施設監視・評価検討会」で、構造壁を作れという指摘が繰り返しされています。

まずは、素人である東京電力が魚の飼育なんてやってないで、根本的対策をとるのが筋ではないですか。


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