大島堅一

エネルギー政策の研究をしています。 思いついたことを書いていきます。考えは深まりますので、記事は適宜修正されます。 高崎経済大学経済学部→立命館大学国際関係学部→龍谷大学政策学部(今ココ)の教授。日本環境会議事務局長→代表理事、原子力市民委員会座長など。

大島堅一

エネルギー政策の研究をしています。 思いついたことを書いていきます。考えは深まりますので、記事は適宜修正されます。 高崎経済大学経済学部→立命館大学国際関係学部→龍谷大学政策学部(今ココ)の教授。日本環境会議事務局長→代表理事、原子力市民委員会座長など。

最近の記事

核ゴミ処分地選び〜寿都の大半が不適地と判明

<要点> 核ゴミ(高レベル放射性廃棄物)処分地選定プロセス  文献調査→概要調査→精密調査 岡村聡・北海道教育大学名誉教授の調査 寿都町にある磯谷で、火山の痕跡を発見(第四期) 第四期は、候補地の要件をみたさない。 地下施設として6〜10km2が必要。 寿都町ではそのような土地がほぼないと言ってよい。

    • AI・データセンターで電力需要急増と煽る広域機関と日本経済新聞

      Youtubeメモ https://www.youtube.com/watch?v=xfw0gkXpto8 ・日本経済新聞は広域機関(OCCTO)のいうグラフをそのまま無批判に掲載 ・グラフだけみると、これから電力需要(消費量)が急増するかのようにみえる。 ・これはグラフの縦軸をゼロから書かないことにより、人の認識を錯覚させるトリック。そもそもこのようなグラフをかいてはいけない。 ・たとえていえば、頭の先だけみて比べているのに等しい。少ししか違っていないのに、差が大きく見

      • 最高裁裁判官国民審査、今崎幸彦最高裁長官、宮川判事にはバツ

        国民審査最高裁裁判官国民審査は、政治的選挙ではなく、公職選挙法上の制限を受けません。罷免を求める運動、罷免呼びかけは自由に行えます。投票日当日に呼びかけすることも可能です。みなさん拡散してください。 司法には、国民から最も遠く、直接影響を及ぼすことが困難です。国民審査が唯一の直接的手段になります。裁判官として不適格な人物を罷免しましょう。 仮に罷免ができなくても、×の数が多ければ多いほど、最高裁に衝撃を与えることができます。最高裁とて国民主権の下にあります。裁判官が独立して

        • TSMCはRE100を操業から実現

          Youtubeメモ TSMCが熊本に工場を立地。JASMを設立。 創業当初からRE100。 環境保全をアピール アップルがRE100を求める。 九州には、太陽光、風力、地熱などの資源が豊富。

          ドイツの核ゴミ処分地選びと国民参画

          (※メンバー優先コンテンツであっても後日全て公開されます。) Youtubeメモ 1.ドイツの核ゴミ、日本の核ゴミ  ここでは高レベル放射性廃棄物を核ゴミということにする。  日本の場合:使用済核燃料の再処理で発生する高レベル廃液。これをガラスで固めたもの。=ガラス固化体  ドイツの場合:使用済核燃料(多くの国はこれ) 2.処分地選定のための機関  BASE(連邦放射性廃棄物処分庁)  BGE(連邦放射性廃棄物処分会社)=日本でいうNUMOのようなもの  NBG(国民監視

          ドイツの核ゴミ処分地選びと国民参画

          日本原電・敦賀原発2号炉廃炉の影響について

          Youtubeメモ 1. 現状分析1.1 日本原電の収入構造(2023年度) 総電気料収入:949.61億円/年(決算報告による) 敦賀2号機からの収入:約435億円/年(45.8%)(推計) 東海第二発電所からの収入:約514.61億円/年(54.2%)(推計) 1.2 敦賀2号機の契約 総出力:116万kW 北陸電力:37.6万kW、年間141億円(北陸電力の電気料金値上げ申請時資料より) 関西電力・中部電力:78.4万kW、推定294億円/年 1.3

          日本原電・敦賀原発2号炉廃炉の影響について

          火力・原子力への補助金=長期脱炭素電源オークション

          https://youtu.be/DTL5L3WmxVM?si=c6_vnp3rqqttez-x パブリックコメント 7月31日まで 1.ようするに何? - 「長期脱炭素電源」に対する「補助金」(のようなもの)。その原資は、電気料金。 ※ 「長期脱炭素電源」の中身が重要(実は火力が入っている) - 補助金額をオークションで決めるので「長期脱炭素電源オークション」という。 2.明らかになった問題 1) 脱炭素でない電源への資金投入  LNG専焼火力、石炭火力(アンモニア混

          火力・原子力への補助金=長期脱炭素電源オークション

          高コスト原発の資金を国民から回収するRABモデル(=原発の総括原価方式)

          https://www.youtube.com/watch?v=Jd4ieRqeuS4 Youtubeメモ 1) 朝日新聞が原子力新設のためのRABモデルを経産省が検討と報道 2) RABモデル - 原発新設のための資金回収方法 - 電力会社は高コストで長期の建設期間を要する原発の新設をしようとしない(市場経済の原理としてあたりまえの判断) - 金融機関も原発には融資しない。 - そこで、原発を新設する際、まだ発電しない段階から資金を回収する方法が考え出された。 - イギ

          高コスト原発の資金を国民から回収するRABモデル(=原発の総括原価方式)

          斜陽の原子力

          Youtubeメモ 過去20年で新設102基、新設104基 - 新設の半分が中国(49基) - 中国が世界を引っ張っているが、2023年は1GWにすぎない。同期に太陽光は200GW。 新型炉 - イギリス・ヒンクリーポイントC(2019年着工)以降、35の原子炉着工。だが22基が中国、13基はロシア。(・・他は無し。SMRもない) 負の学習曲線 - 建設コストの上昇 - 建設期間の長期化、竣工の遅延

          斜陽の原子力

          原発が国全体を支える??

          1)女川原発の問題 2)再稼働の理由  経済性・・高コスト 5700億円安全対策工事 → 建設費以上  温暖化対策??  エネルギー 3)竹内純子氏  国全体を支えるのが原発(・・)   現実は逆です。国(=国民)が原発を支えています。  原発使わないと脱炭素が語れない(・・)  論理はどこに

          原発が国全体を支える??

          女川原発再稼働の問題

          Youtubeメモ 1) 東北電力女川2号、5月27日安全対策工事完了、7月燃料装荷、8月起動準備、9月再稼働、10月営業運転開始と発表。 2) 問題  - 東日本大震災被災原発の稼働(大きなダメージ)  - 耐震対策を実施→効果は本当にあるのか  基準地震動を引き上げてきたが、効果を発揮するか(想定を超える地震が過去3回ある)  - 地震・津波 〜活断層、活断層連動 - 避難

          女川原発再稼働の問題

          原発は気候変動対策に役立つか

          Youtubeメモ 1) 原発と気候変動 2) 対策として有効か - コストが高すぎる - 間に合わない(建設に20年近くかかる) 3) 他の対策を圧迫する

          原発は気候変動対策に役立つか

          大塚健司・藤田香『中国・淮河流域と貴州省石漠化地域を歩く』成文堂

          Youtube 1) ご恵贈いただきました  大塚健司・藤田香『中国・淮河流域と貴州省石漠化地域を歩く』成文堂 2) 中国環境研究  中国環境研究のトップランナー  ※ 小島麗逸先生 3) 淮河  中国七大河川の一つ  水汚染問題、健康被害  NGO淮河衛士  ガン多発の村、原田正純先生、寺西先生との調査 4)貴州省  森林破壊、水土流出、石漠化→貧困化

          大塚健司・藤田香『中国・淮河流域と貴州省石漠化地域を歩く』成文堂

          九州電力、小型原発に意欲?

          Youtubeメモ 1) SMR 2) 小型原発は多くの種類。  問題は経済性  燃料  世界的に見て実績無し。

          九州電力、小型原発に意欲?

          ドイツ、再エネ比率2024年上期58%

          Youtubeメモ 1) ドイツ  2023年4月15日に脱原発達成  2035年に電力の再エネ比率100%  2045年にカーボンニュートラル 2) 現状  2024年上半期   消費の約58%  発電電力量(2520億kWh)の約60%が再エネ   陸上風力620億kWh、太陽光370億kWh、バイオマス250億kWh、洋上風力140億kWh、水力120億kWh    昨年同期は1200億kWh.(原子力は70億kWh) 3)EU   ネットゼロ産業法  

          ドイツ、再エネ比率2024年上期58%

          国や県の避難計画は机上の空論だった

          Youtubeメモ1)東京新聞 2024/7/1の記事  志賀町の避難ルート 2) 参考  高浜町の地域防災計画  パンフレットに記載されたマップ 3) 原子力防災は原子力安全の最後の砦  IAEAの深層防護

          国や県の避難計画は机上の空論だった