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同じやり方に慣れてしまうと、より良い方法があってもすぐには変えられないこと ~経路依存性について~

毎日のルーティーンは人によってそれぞれ。

そして仕事や勉強の仕方もそれぞれ違う。

もちろん家事の順番や、料理をするときのマルチタスク方法についても違っている。

それぞれが最も効率が良いと思う方法で行動している。

それは長年同じことを繰り返していること、試行錯誤の上で最適化されたもの。

多少効率が悪くても、慣れた方法であれば一番早くて間違いなくて確実性が高い。

そして無意識にできていることも多いから、リラックスして望むことが出来るのがほとんど。









世の中の技術はどんどん発達している。

それに伴って、最も素早く、最も効果的な方法、そして一番楽な方法というのは日々変わってきている。

勉強方法については、youtubeなど色々な動画や本で、その人に逢った最も良い学習方法を見つけることが出来る。

仕事についても、時間を事前に決めること、そしてタスクの整理や優先順位の決定など、最も効率気に進めるための手法が色々と紹介されている。

家事の方法や流れ、料理についても、ますます情報量や技術が発達し、一昔前に比べるとかなり進んでいる。

とはいえ、そのように最適な方法を知っているにもかかわらず、昔の儘のやり方でとどまっていることもある。

このやり方のほうが楽ですよと言っても、自分は慣れているからこのままでよいという考えの方もいる。

それは新しいやり方に切り替えるのに、頭脳を使う、慣れない行動をするという点について、ハードルがあるから。









人間誰しも慣れない行動や頭を使って試行錯誤しながら進むのは、あまり心地よいものではない。

人によってはその部分が楽しいという事でより複雑な方法を試したりすることもあるが、多くは慣れ親しんだ方法から切り替える必要を感じなければ変えることはない。

だからこそ、より良い方法を見つけることがあっても、今のやり方にこだわりつづけるということがある。

これが経路依存性というもの。

ひとつのやり方を知ったら、別のより効率的なものがあっても、その手法になかなか行きつかない。

効率的に出来るが少し慣れない操作などがあるものについては敬遠し、時間がかかるものの慣れ親しんだ手法があるののあらそちらをを選びがち。

これは企業においてよくあることのように感じる。

紙文化から抜け出せない、ファックスがまだまだ健在という世界がまだまだあるのは、まさにこういうこと。

仕事においてより楽なシステムがあるにもかかわらず、かたくなに昔のやり方を守り続けるというのもたまにみられたりする。

世の中でAIについて色々と進んでいる中で時代錯誤のように感じることがあるが、これは人間の特性や企業の性質上ある意味仕方ないことかもしれない。

結果として同じ過去のやり方から抜け出せないことによって成長が止まってしまう。

そして気が付いたら淘汰されていることになるかもしれない。








人によっては自分のやり方は常に最も効率的で、遅れた企業のようなことはさすがにないと感じるかもしれないが、実は自分自身もまだまだ経路依存性にはまっているものもたくさんあるかもしれない。

同じことを繰り返すようなExcelでマクロを組まないこと、AIを使ってパワポを効率的に作らないこと、電子メールの設定を便利な形式に変えずにひとつひとつ見て行っていること。

まだまだ改善の余地があること、慣れてしまっているものにこそ、本当にそれが最適かどうかを考え直してみるのもいいかもしれない。

経路依存性の罠にはまっていないか、それに気が付くことが出来るかどうかで、色々と変えることが出来る可能性が一気に広がってくる。

広い意味では、人生においてもより効率的に進むことが出来るはずのことを、わざわざ遠回りして時間のロスをしていることもあるかもしれない。

もちろん遠回りすることによって得られる経験などもあるため一概に良い悪いはないものの、ほんとうにそれが最適な行動なのか、ただ慣れているだけの行動なのかを考えてみるのもいいかもしれない。









ありがとうございました。

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