プロフェッションとは嫌われることなのかもしれない。役職に殉じて死にたい。
人に嫌われたくない。
僕もごく常識的なその感覚を持ち合わせている。インターネットで叩かれていると嫌われることに慣れるというが、実際にはそうでもない。嫌われてしまうと「ああ、いやだなぁ」と思う。もちろん、普通の人に比べたらずいぶん耐性はある方だけれど。
一方、「嫌われているけど、自分が誇らしい」と思う瞬間もある。
たとえば、ゆる言語学ラジオ。この動画のコメント欄でずいぶん嫌われてしまった。
この動画は、監修者の嶋村先生のキャラクターの強さを扱ったものである。相方の水野が先生と初対面でいきなりSpecTPについて話されてしまい、何言ってるか分からなくて泣きそうになったみたいな逸話を話している。
ラジオの展開上、「SpecTPって何ですか?」と聞かざるを得ないのだが、当然のことながら地味この上ない理論言語学の話が始まる。ポップなラジオとしては、そこにあまり立ち入るべきではないので、テキトウにコントとして終わらせた。「TPのSpecifierのことです」「いや分からんわ。何も情報増えてないわ。それで分かると思ったんか」などと展開させつつ、最終的に「その話興味ないです」と終わらせた。動画の7:12~7:18あたりである。
その結果、コメント欄でボロクソ言われた。
「ふざけんな」「話の腰を折るな」「やめろ」とボロカスである。類似のコメントがいっぱい来ている。
こういうのを見るたびに、「ああ、いやだなぁ」と思うことにはなるのだけれど、一方で、「僕はちゃんと仕事をしていてエラいなぁ」とも思う。
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