ガリガリ君が当たらない夏


うつむき文字のないスティック見てる 新しい柚子味の袋を破る

これで終わりにしようと 何度心に決めたことか 虚しい夏の日

押し寄せる潮騒にココロ乱れて 湾岸線コンビニに向かって走る

当たらないのはもう分かり切っているツキの無さが悔しい夏の日

だんだん涼しくなる 夕陽が急いで海に還る

焼けた背中の皮 むけてしまえば もう食べる情熱もない


陽に焼けた長い髪 海風に揺れ ふたりで最後に開くソーダ味

永遠に忘れない なんて冷たくて辛いだけの 哀しい夏の日

だんだん涼しくなる隣では肉まん頬ばる人

立ち昇る湯気が 白く見えれば もう食べる季節でもない

どんどん壊れてゆく 食べ過ぎてお腹がキュルキュル鳴る

最後のひとつハズしてしまえば もう思い出すこともない


だんだん涼しくなる  だんだん冷たくなる

じんじん苦しくなる  さんざん腹痛くなる

もう食べる気力もない……

ガリガリ君 ガリガリ君 ガリガリ君

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