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何かをつくること

農業はお金儲けするだけじゃないからいい。種をまいて育て畑に植えて大きくなるまで手を入れて収穫する流れが何かを作っている実感がはっきりとある。草刈りにしても同じで、草刈り機で草を刈るのはキツイしお金は生み出さないけど終わったあとの達成感は半端ない。職業として農業をしている側面よりも「クリエイター」「指揮者」として計画して整備してものをつくりあげている感覚のほうが強い。学校や会社に行ってもどうやってお金儲けするのか教えてくれないしどうやったら自分で何かをつくりあげて生きていくことができるのかも教えてくれない。就職活動して会社に行ってサラリーをもらうことしか教えてくれない。そんなことを続けていたら何もつくれない。考える時間はない、考える時間も与えてくれない、自分はどう生きていくのかは暇な時間がないと考えることはできない。食うに困らず好きなだけ考えることができる時間は人生100年生きるであろう時代においては欠かせない時間だ。「自分は暇で暇でしょうがない、有り余るだけの時間が山のようにある」人はラッキーだ。存分にその時間を使って納得いくまで考えればいい。バイトなんかしなくていい。あれは時間の無駄だ。時間こそすべてにおいて重要でありどうでもいい労働で貴重な時間を失うのはもったいない。

いつまで農業をするのかわからない。他にやるべきことがあればそれをやる。今は農業をどうするかしか考えていない。農繁期が終われば考える時間はたっぷりあるのが農業の魅力だ。しっかり己を見つめることができるから新しい展開に進みやすい。時代は常に変わっていく。インターネットの発達により世界が高速に変化している現代が特別なわけではない。変化は太古からあり何もしなくても自然と変わっていく。だから先のことをあまり考えすぎてもしかたない。「農業ができなくなったらどうするの?」と質問されたことがあって、「それはそのときになったら考えればいいことだ」と答えた。わからないけどいつかやってくる未来のことを考えたってどうしようもない。田舎にノープランで引っ越すと「仕事はどうするの、結婚は?食っていけるの、田舎は〇〇だの…」というのと同じで自分がこれだと思ったことは計画せずとも行動すればなんとかなる。やろうと思ったその前から考えていることだ。

もし農業をできない状況になったとしても悲観することはないだろう。何かをつくることはやめないし死ぬまで何かをつくり続けたい。例えるならyoutubeをみるだけでなくつくるほうに価値をおく。何かをつくる行為は小さなことでも波紋を与えることになりそれで変わることもあれば傷つけることもある。農地を整備すれば環境破壊になるけど食料はできる。バランスを理解すれば周囲が変わっても自分の心は真ん中にいれる。揺れ動かせるときはあるけども意識すれば戻ってこられる。

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