舐達麻という異物
日本にようやく本物のヒップホップアーティストが登場した。聴いて心地いい反面不快にもなる。定職に就いたことがなく、マリファナを吸いながらひたすら歌詞を紡ぐ。社会のルールと規範を無視して自分たちが良い、気持ちいいと思うことをやり続ける。日本語でラップを歌うことは異常なことであることを自覚しているから血と地の匂いがする歌詞と曲を創ることができる。中上健次のように。舐達麻はアメリカでも「日本のヒップホップ」ではなく「舐達麻」として評価されることができると思う。「思う」としたのは外部であるため。異なる他者を想像することは簡単ではない。常に考えて想像しなければ受け入れられることはできない。
もし彼らがヒップホップをしていなかったら何をしていたのだろう。想像できない。
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