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4歳のソングライターが紡ぐオリジナル曲「599 Nights」。リリックビデオ完成までの軌跡(ドモアリガト Mr. AI)

 まずはこちらの動画をご覧あれ。

 娘4歳はたまに退屈すると、Macの前に座って自分の歌声を録音する。ある日に録音したときは父ちゃん(私)がギターで適当な循環コードをカッティング伴奏をしていたので、聴き返すと意外とリズムに乗ってメロディもはっきりしていた。

 ほう、これは…。歯医者に向かう電車の中でiPhoneのGarageBand起ち上げて簡単なドラムトラックを作り、歌の要所要所を切り貼りしてみた。するとポップでパンキッシュ、何となくいい感じ。歌メロがコード展開できそうなので、帰宅後にささっとベースを重ねて、コステロの「Radio Radio」とWilcoの「I Might」を1回ずつ聴いてからハモンド・オルガンも入れてみた。

 それからコロナ禍の時に買っておいたFender Mustang Micro(ギターに直挿しするタイプのアンプ&エフェクトシミュレーター。オーディオI/Fにもなる)でギターをGarageBandに繋いで、タイプの違う数本のギターサウンドを録音。自分はノーアイデアな時はいつもいなたいギターソロばかり弾いてしまう悪い癖があるけど、今回はそれを封印。カッティングをしっかりしつつ、ネルスクラインばりのノイズ、ジョンスクワイアばりのアルペジオを意識してみた。

リリックはGoogle Geminiと共同作業

 それっぽく曲になったので、これをリリックビデオに仕上げよう!と思いついた。娘はめちゃくちゃな英語を歌っていてまともな言葉を何一つ発してはいない。でも構わない。プロのソングライターだって録音の時は、適当なめちゃくちゃな英語をプレイスホルダー的に歌って、メロディとリズムを捉えていくんだから。ザ・ビートルズの映画「Get Back」でポールがGet Backを産み出す瞬間を映像に捉えているが、その時だってまさにそんな感じだった。そこでまずは、歌の韻律に合わせてそれっぽい英単語を並べてみる。もちろん単語も文法もメチャクチャ。次にChatGPTを起動して、こんなプロンプトを与えてみた。

“4歳の娘が拙い英語で歌詞を作りました。あなたは感性の豊かな英文学者になって、この韻律のまま適切な意味に置き換えてください。”

 するとChatGPTはいくつかの例文を出してきてくれたけど、意味に重きを置くと韻律は無視されてしまう(まぁ当たり前)。そこで意味性は諦めて、”Nではじまりaiの母音を持つ単語を教えて”というように韻律を重視する方向に切り替えた。ここに関してはChatGPTよりGoogle Geminiの方がリアクションが良い。Why Name?としか聞こえない箇所をWhy Naive ?にできたのにはGeminiさん、ありがとう。

 そうして出来た歌詞を”感性の豊かな英文学者 “のGeminiに翻訳させると「通常こういう言い回しは有りませんが」という断り書きの上でニュアンス重視の詩的な翻訳を出してきてくれる。OK! これでバッチリだよ。

リリックビデオの完成は、ほぼ一瞬で

 こうして曲の歌詞が完成。あとはリリックビデオを作るだけ…なんだけど、生成AIで映像をつくるサービスはみんな有料なので今回はパス。iPhone Appで探してみたら「AI Photo & Video Generator 」なるものを発見。謳い文句のAI生成の部分はApp内課金なので今回はパスしたけど、普通のカジュアルな動画制作Appとして使い勝手が良く、ものの10分ほどで完成に至った。

 こうしてリリックビデオまで完成。ここまでわずか数日で作ったものだけど、なかなか楽しいものができた。これほど屈託なく歌ってくれるヴォーカリストをようやく発掘できた!と父ちゃん大喜びなんだけど、曲を聴いた娘が一言「恥ずかしくてヤダ」。…この一曲で解散かも。

後日談:恥ずかしがってた割には一日一回「STの歌、聴かせて」と言ってくるので、活動継続の芽あり?


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