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お局と泉前明石市長の共通点【5】

面接なんてものは落ちてなんぼだと思っていた。それが1発で合格。これは私の人生で無かった事。これはただ事ではない。運命の職場なのか?大袈裟ではなくそう思った。

が、その考えはすぐに打ちひしがれた。私の思い描いていた特養ではなかった。いや、特養という環境は思っていた通りの所だった。

つまり、働いている職員に難があった。特に、お局がヤバかった。もう激ヤバ。逆に言うと、その人以外は良い人が多かったまである。

思い出すだけでも不快な気持ちになるが、この人無くして私の介護人生は語れないわけで。どうしても書き記す必要がある。

お局は特養の責任者ではない。いわゆるベテラン介護職員の括り。超簡単に言うと嫌な先輩。そんなお局の特徴は、とにかく仕事が出来る事

意外かもしれない。嫌な先輩が仕事が出来る?周りの人間が僻んでいるのか?いや、そうではない。確かにお局はとにかく仕事が早くて、丁寧で頭の回転も速く、1歩先、2歩先の事柄まで予測し効率よく、ストイックに働いている人だった。

口の悪ささえなければ。口の悪ささえなければ、主任や管理者になってもおかしくはない人だった。口さえ悪くなければ、この人が原因で何人もの職員が辞めていく事もなかった。口さえ悪くなければ、尊敬するに値する人だった。実に惜しい人だった。

兵庫県の泉前明石市長の暴言をご存じだろうか?言わばあの部類だ。お局は利用者の為にという枕詞で暴言を正当化していた。

兵庫県の泉前明石市長の名誉のためにもつけ足しておくが、あの方の市長としての子育て政策の功績は計り知れない。また、人柄も悪くない。ただ、仕事に関しては、市民の為となると、どうしても暴言を制御出来なかったようだ。

今思い返してみるとお局と泉前市長の共通点はある。

・仕事が良く出来る→高いレベルの仕事を部下に要求する
・仕事以外では柔和→仕事では鬼となる
・○○の為という枕詞で暴言を正当化する

どれだけ仕事が出来ても、どれだけ発言権があっても、部下や同僚に暴言を吐いて良いわけがない。それとこれは全くの別だ。

問題なのは時代もある。泉前明石市長も世が令和ではなく、昭和や平成だったなら、恐らくそれが原因で辞任する事はなかっただろう。パワハラという言葉が浸透したのはごく最近だ。

なぜなら、私がまさにお局から暴言、罵詈雑言を受けていた19年前、パワハラという感覚は全くなかった。理不尽だとは思ったが、パワハラという言葉自体が浸透していなかったからだ。

世が今なら速攻クビに違いない。

続く

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