見出し画像

レビュー「好きなドラマ、小説、漫画等10作品」  第一回 北の国から

「北の国から」

度重なる出来事の多くが、不幸だったり、望ましい事柄ではなかったり、それだけに、先ず、思い出すのは正吉が純に蛍の妊娠、加えて、結婚を告げる場面です。狼狽える純は思い浮かべる度に笑いがこみ上げてきます。蛍のお腹の子供は正吉の子供ではありませんが、それを言わない正吉は、かつての丸太小屋の火事のエピソードを思い出さずにはいられまん。付随して、蛍の妊娠は不倫相手ですが、これもまた、母、怜子と重ね合わせるのに充分でしたが、血は争えない、そのような言葉が浮かびました。蛍の妊娠、正吉との結婚は「時代」のエピソードでしたが、無農薬にこだわった末の不幸は容赦がなく残酷でした。その後、草太の死、蛍と正吉の結婚式と話は続いて、さだまさしのあのテーマ曲を背景に過去のエピソードの連続は涙が止まりませんでした。ラーメン屋の告白、泥のついた一万円札、電車を追いかける蛍、このドラマにはたくさんの名場面があります。年齢が近く同性という立場から純のエピソードばかり思い浮かびます。東京での傷害事件と妊娠事件、多額の借金等、緊張を強いられる場面が多い本作ですが、そんな時に限って、五郎は自ら作ったお風呂のように温かったです。

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?