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レッド・ツェッペリンIII (名盤013)

「レッド・ツェッペリンIII」

「レッド・ツェッペリンIII」はアルバム・タイトルが示すようにレッド・ツェッペリンの三枚目のアルバムです。B面は控えめな印象、発表当初は不満の声もあったようですが1980年代に洋楽を聴くようになった立場からするとアコースティック・サウンドが好感触なアルバムでした。全十曲で構成されていて七分を超える「貴方を愛し続けて」がアルバムの四曲目ですが、ローリング・ストーンズの「スティッキー・フィンガーズ」と構成が似ているので親しみも湧き、その発見も嬉しさも加わる作品です。発表は「レッド・ツェッペリンIII」の方が早いので、ローリング・ストーンズが参考や手本にしたのかという想像も働き楽しさもあります。レコード・ジャケットに工夫が施されていて、これもまた、「スティッキー・フィンガーズ」に影響を与えているのかもしれません。一曲目が興奮する「移民の歌」、二曲目に緊張が漂う「フレンズ」、三曲目が憑依を連想する「祭典の日」、これらの流れが刺激的なアルバムです。「移民の歌」に至っては昭和のプロレスを観ていた立場からすると親しみも湧いてきます。「スティッキー・フィンガーズ」、付随してローリング・ストーンズ、ブルーザー・ブロディ、それらに拘りがあると好意的な作品ですが、立場や世代や趣向によっては評価が割れる作品、そんな代表例の一つなのかもしれません。

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