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いましかない〜大人がいまけん玉をやる理由〜

けん玉には
・身体能力
・自己肯定感
・集中力
・脳の活性化

などの向上につながると言われています。

ほんの少しでも興味があったなら、いますぐ手に取ってください。
それも最新型3000円オーバーのものを。

それはナゼか?
その理由を今年54歳になるけん玉先生トーゴが解説します。

①今なら人生最短で一生身につく

あなたは今、何歳でしょうか。
私が主催するけん玉体験会では、70歳からけん玉をはじめた人もいます。
全国に目を向ければ85歳で「日本一周」「地球まわし」などの技を含めたルーティーン技を成功させている女性も。

最低年齢に目を向けると、けん玉の適齢期は8歳くらいからと言われており、具体的にはけん玉の形状を物理的に理解できれば、一般的なけん玉の技への挑戦は可能です。

広島県廿日市市で開催される「けん玉ワールドカップ※1」は、2014年から毎年夏に開催されていますが、ファイナリスト(決勝進出者)のほとんどは10代の少年少女。
とくにここ数年は上位入賞者の若年化が進み
11〜16歳
が最強の状態です。

KWC(けん玉ワールドカップ)2連覇を達成した時の中学生、タクヤくんの映像を見ると、最強っぷりがわかるはずです。
彼が最後に首を傾げていた理由は、このとき自ら提示したトリックリスト(技表)の技を制限時間(3分)以内に全て成功できなかったから。でもブッチ切りの強さでした。
(前年は全て成功させての完全優勝でした)

このとおり「けん玉最強期」は中高生なのですが、これはあくまで世界レベルで競うときの話。ほとんどの人は

・楽しみのため
・身体能力維持のため
・健康のため

でしょうから、何歳からはじめてもかまいません。
むしろ、時が経つほど難しい技がより難しく感じる年齢になるので、今始めないと損です。
けん玉はいわゆる「反射運動」が多く、一度身についてしまえば、何年経っても身体が覚えているので忘れにくいのです。

私は小学3年に「世界一周」ができるようになったものの、近所でのけん玉ブームが去り、再開したのは2014年。44歳のときで、前述のKWC(ワールドカップ)初開催の年です。
テレビで海外のけん玉が紹介されていたことから興味を持ち、世界一周までのスキルで少し「イケてる」と勘違いしていた私は、当時始めたばかりのインスタグラムにけん玉の技投稿やコメント返しをしていました。
当時は仲間も増えて楽しかったのですが、その翌年以降、KWCの規定技の難易度は世界のニーズに合わせて急激に高まり、一気に「イケてる」感が萎えていきました。

2024年の今はどうなったかと言うと、「トップについていけない自分」とは、うまく折り合いをつけ、それでもベストを尽くす方法を模索することに楽しみを見出しています。
おかげさまで、昨年のKWCでは50歳代の年齢別表彰で50歳代世界一位をいただいています。
こんな感じで、いまは大人も楽しめる年相応(としそうおう)な方法もあるんです。

結局、言いたいことは「いつやるの?いまでしょ!」なのです。
判断→動作→成功
ではなく
動作→(反射運動)→成功
のけん玉は、身体で覚えさせるのにある程度の時間が必要。それが若ければ若いほど短い時間で済むのです。
繰り返しになりますが、だからいまでしょ!!なのです。

②大人になってからのけん玉は思いのほか楽しい

SNSなどを通じて、けん玉のコミュニティーは世界に広がっています。
コダミラ(コダミラけん玉スクール)

のような「けん玉サロン」のコミュニティーもあります。

TOKYO KENDAMA DAY(2022)

都内でのけん玉イベントでは、大人の参加者も多いんです。
「子供の付き合いではじめたらハマった」
という話もよく聞きます。
実際、けん玉はいまの大人に相性が良いのです。
・短時間でできる
・天気を気にせずできる
・道具が安価
・家族とできる
など、たくさんの魅力があります。

そして、大人がけん玉の技を身につけると、副産物として
・人に教える(伝える)機会
が生まれます。
これも魅力のひとつですし、人に伝えることができれば、新たな活動分野への足がかりになるかもしれません。

③今なら競技けん玉の完成形が売っている

長く楽しめるけん玉と、すぐ飽きるけん玉。どちらが欲しいですか?
答えはもちろん前者ですよね。
けん玉は現在、100円ショップで売っているものから1000円台のもの、そして10000円前後のものまでありますが、なぜこんなに値段の差があるのか。近年の開発の歴史を知ると理解が深まります。
そこでけん玉の形状変化を、少し乱暴な書き方ですが年を追って書いてみます。

1975年‥‥日本けん玉協会※2認定16型けん玉が制定される
2000年代‥16−2型にマイナーチェンジ
     (一般的なイメージで”普通のけん玉”はこの形状のもの)
2000年代中頃‥16−2型協会認定けん玉「夢元(ムゲン)」発売。
2013年前後‥16−2型をもとに海外メーカーがけん玉の生産を開始
2014年‥‥第1回けん玉ワールドカップ開催
    ‥‥絶版となった「夢元」のオークション価格が高騰
     (主にグリップの強い塗装が口コミで海外に広まったため)
    ‥‥玉の塗装に滑り止め加工をしたけん玉が次々と発売(国内外)
2015年‥‥玉の塗装の改良が進み、強化される(国内外)
    ‥‥玉のヒモ止めにベアリングが使われはじめる
2016年‥‥KWC規定に合わせ、大胆に形状改良したけん玉が発売される
    ‥‥KWCファイナルはレベル12までのトリックまでとなる
2017年‥‥山形工房が海外の形状改良に追随した新型・大空ReShapeを発売
    ‥‥「ジャグル」「フリップ」がトレンドトリックとなる
2018年‥‥穴や皿の大型化がすすむ
2019年‥‥KWCレベル5に「タップ」を含んだトリックが登場する
2022年‥‥レベル5に「ボーダーバランス」を含んだトリックが登場する

2024年(現在)は、穴や皿の大型化がさらに進み、160mmサイズ(16−2型)では、もはや重量バランスを欠くため、KWCルールである・全長170mm・穴サイズ23.5mmのギリギリの大きさまでけん玉は大型化しています。

特筆すべきは、いまのけん玉は小皿の大皿の大きさに、ほとんど差が無いことです。
その理由は、もはや皿の大きさで技術の優劣を決することが無くなったため。
剣軸の後ろにある中皿も巨大化しており、その大きさとの重量バランスをとるため、ルナホールと呼ばれる大きな溝が掘られているけん玉が主流になってきています。

この事実を知ってもなお
「20年以上前のけん玉でいいや」
と思いますか?
残念ながらAmazonや楽天、そして玩具量販店で売られているけん玉のほとんどは、前述の160mmのけん玉です。100円ショップのものはさらにその前のものを模して作られています。

けん玉の開発・改良は国内外のメーカーがしのぎを削ることでどんどん進み、昨年頃からやっと落ち着いた印象です。
つまり、比較的リーズナブルに性能の良い新しいけん玉が買えるタイミングが、いま。というわけなのです。

形状変化(左へいくほど新型)

まとめ

けん玉を大人がやるなら「いましかない」理由

①人生で一番若い「いま」だから人生最短でスキルが身につく
②コミュニティーが成熟しつつある「いま」だから大人も楽しめる
③改良された新しいけん玉がある「いま」が買い時だから

けん玉の楽しみ方は人それぞれです。十分吟味してけん玉をゲットし、けん玉友達=ダマー友達をどんどん増やしてください!!
けん玉はほぼネット通販で購入しないといけないのが現状です。
性能の良いけん玉探しのヒントになる、小売店名やメーカー名を下記に列挙します。
楽しいけん玉ライフへの一助になれば幸いです。

・小売店(国内のみ)・
GLOKEN
Spin Gear
DECADE
Nothing but Kendama
Kendama Shop Yume
KEN

・海外ブランド編・
Sweets Kendamas
KROM Kendama
Kendama USA
SOL Kendamas
Cereal Kendama
Deal with it
Graintheory

・国内ブランド編・
山形工房(新型は大空ReShape3)
イワタ木工
JAC KENDAMA
Dream Kendama
Su Lab(スーラボ)

・協会けん玉(16-2型)編・
山形工房
幻冬舎
池田工業社
カシマヤ製作所

【補足】
※1
本文中の「けん玉ワールドカップ(KWC)」はGLOKEN(グローバルけん玉ネットワーク)が主催するけん玉の世界大会「ウッドワンけん玉ワールドカップ廿日市」をさしています。

※2
日本けん玉協会認定けん玉(16−2型)は現在も新商品のけん玉が販売されています。協会主催大会への出場、けん玉道の級位及び段位取得には同認定けん玉の使用が必須となっています。


KWC2023年代別表彰・表彰式

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