日経ヴェリタス記事備忘録_φ(・_・
『さらばキャッシュリッチ 成長投資・株主還元・・・価値向上へ動く企業』2021.11.14
コロナ禍による先行き不透明感を受け、企業は投資を抑えつつ借り入れを増やすなどしてキャッシュをため込んできた。9月末時点の現預金はコロナ前の19年9月比で33%増えた。しかし、設備投資の回復は鈍い。非製造業を中心に守りを固めている。ただ、業績改善が見えてきた製造業では攻めの投資に振り向ける企業が出てきた。これまでカイゼンで利益率を高めることに注力してきた日本企業は、米国のように成長投資で企業価値を高めるようになるかの分水嶺に立っている。
①成長投資
任天堂(7974):ゲーム開発者の採用強化など成長分野に4500億円の投資
②株主還元
ソフトバンクグループ(9984):最大1兆円の自社株買い
武田薬品工業(4502):最大1000億円の自社株買い
③戦略投資
日東電工(6988):3カ年でM&Aや設備投資に4200億円。世界シェア6割の核酸医薬分野に注力。
日本特殊等業(5334):4カ年で3900億円を新規事業の創出にあてる
④ESG投資
三菱重工業(7011):3カ年で脱炭素分野への研究開発やM&Aに1800億円投資
三菱商事(8058):10カ年で2兆円の脱炭素関連投資
豊田通商(8015):9カ年で1兆6000億円を再生可能エネルギーや車載用電池に投資
米企業の設備投資はテクノロジーやコミュニケーションサービスで投資意欲が旺盛だ。米企業が現預金の活用を意識する背景にはインフレ圧力の強さもある。物価が上昇するほど現預金の実質価値は目減りするため、投資をするか、投資をしないのであれば還元するよう投資家からの要求も強まりやすい。
メタ:仮想空間ビジネス強化のための設備投資額を21年の190億ドル見込みから22年には290億ドル~340億ドルへ
スクエア:豪州企業の買収に290億ドル
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?