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国立科学博物館 特別展『和食』(2023/12/24)

2023年のクリスマスイブ(12月24日)、国立科学博物館の特別展『和食 ~日本の自然、人々の知恵~』に行ってきました。

日本古来のものだと思っている野菜も、実はけっこう外国から渡来してきたものが多い、ということを聞いてから、食材を見ては(これは日本古来のものかそうでないのか…)となんとなく思ったりしてたので、この企画を知って面白そう!と楽しみにしていました。

家族に「『わしょくてん』行きたいんだけど、つきあってくれない?」と言ったら、「いいよー」と二つ返事だったんですが、「で、どこにあるお店なの?」と、『和食店』に行くんだと思っていた、という、ウソのような本当の話…。

クリスマスの週末、ということもあってか家族連れが多かったです。
展示内容は大半が撮影可能でした。

まずは「食材」の野菜・魚などのコーナー。
見本として、国立博物館の標本(模型)が見れるのもおもしろかったです。

キノコの標本(模型)

私たちが普段食べてる野菜はどこから伝来したのか?という、まさに知りたかったことについての展示がありました。

あれもこれも海を渡ってやってきたのですね…


こうやって見ると、日本にもともと自生してた「野菜」ってほとんどないんじゃないか、という…。
いわゆる「山菜」(ワラビとか)が古来からあったものみたいです。
レタスが早めに伝来しててびっくりしたけど、そういえば「ちしゃ」ってちゃんと日本語名があるな…!

映像でも見れます

渡来元の地域の南アジアってどこだ?と思ったらインドのあたりでした。
ショウガとかキュウリがインドなのはなんか納得。
カレー作る時にスパイスとしてショウガ入るイメージだし・・・、インド料理のライタってキュウリ(や他の野菜)をヨーグルトで合えてるし。

圧巻だったのはいろんな種類の大根(の模型)の展示。
これは見た目のインパクトとしても面白かったです。


細くて長い練馬大根

練馬大根ってこんな感じなんですね!
「大根足」って練馬大根のことなんじゃない!?
細くてすらりとして長くて、練馬大根足だったらむしろほめ言葉なのでは。

食生活の変遷コーナーもあるのですが、これだけで独立したひとつの企画展にできそう。

卑弥呼の食事


ヒミコは生肉食べてたんだなー、とか具体的な内容が見れるとやっぱり興味深い。

アイヌの人たちが食べていたもの

アイヌの人たちの食材は、8割が植物性、肉は若干、というのが意外!
中華料理がメジャーになったのは大正時代

展覧会の最後に、この企画に関わった人たちの「忘れられない和食のエピソード」が展示してあるのが面白かったです。
エッセイアンソロジーみたい…。


「痩せたサンマでつくるお寿司」の話が印象深かったです。
その地域にしかない、他の地方に行ったら流通もしてない食材、ってあるよなあ、と思いました。

最後はグッズやお土産を揃えた売店。
合羽橋のサンプルを使った雑貨とか、和菓子モチーフとか品揃えは豊富でしたが、『和食展』オリジナルのグッズというのは少なかったような?
展覧会内の各コーナーに、食材や料理をモチーフに家紋みたいにデザインした展示のアイコンがあったんだけど、そのグッズ(シール)があればいいのになー、と家族が言ってました。

上の方で見にくいですが、どんぶりに入ったお蕎麦とかがデザインされてます


たしかに…、私はそのアイコンをちりばめた手ぬぐいが欲しかったな。

後半になってくると、展示の料理を見た人がみんな「おなかすいたー」と口々に言ってて面白かったです。
かくいう自分たちもおなかすいたので館内のレストランへ。


「和食展」記念メニューの、「イクラと紅鮭の和食丼」にしてみました。
おいしかった!


11時15分くらいに行ったらすぐ案内されたけど、11時40分くらいに出てきたらもう待ってる人がいっぱいでした(前述のとおりクリスマスイブ&週末で家族連れが多かったせいもあるかも)。

せっかくなので通常展示もちょっと見ました。
昔よりバージョンアップされてて見ごたえすごい。
丸いスクリーンで「地球という惑星の誕生」「生命の誕生から人間への進化」「人間の歴史、原始時代から現代まで」をアニメで見せるのが面白かった。
一定のリズムに合わせて進んでいくと、くるりと部屋を一周できるという。
キリがないので2部屋くらい見て、あとはミュージアムショップへ。
通常展示もまたゆっくり見たい。

上野公園を散策したあと、御徒町の「吉池」へ行ったんですが、ここは『和食展・実践編』みたいでした。
鮮魚の品揃えが豊富だ、と聞いていたんですが、ほんとに充実!
さっき「魚」コーナーに模型や剥製で展示されてたような魚貝類がいっぱい!しかも安い!
地下1階に降りると、こちらはこちらで肉などの生鮮食品から食材、パン、お菓子、飲み物まで各種取り揃え。
『和食』の会場の海藻コーナーでも実際の食材として海藻の乾物の商品が展示されていたりしたんですが、こちらでは壁一面(コーナーの角だったので、正しくは壁二面?)、上から下まで海草商品!!
納豆のコーナーでは、ちいさな容器に入って売ってる納豆菌まで!
さっき見たやつがある!しかも買って帰って食べられる!ということで、特別展『和食』と「吉池」セットで周るのオススメです。
(会期はあさっての2/25までなのですが…)

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