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「新しい風を吹かせたい」話題の押し引きについて渡辺太が振り返る

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2023年、9月26日の第2試合。
赤坂ドリブンズ渡辺太が世間を沸かせた”あの押し引き”について
松岡修造氏がインタビューを行った。
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ご存知松岡修三

(松岡)渡辺さん、はじめまして。今日は宜しくお願いします。

ネット麻雀界の王様、赤坂ドリブンズ渡辺太選手

(渡辺)はじめまして、宜しくお願いします。


(松岡)あのね、渡辺さん。早速なんですが今日はあの局の押し引きについて教えていただきたいんです。
(松岡)2023年9月26日の第2試合、南3局にラス目の松本さんからリーチが入った局、あれは本当に世間を沸かせましたよね。

渡辺はトップ目と点差が離れた2着目

(松岡)このシーンですが2巡目でラス目の子からリーチが飛んできました。この瞬間はどういう気持ちだったんでしょうか?

(渡辺)全然ヒントがないリーチが飛んできた~!って感覚でした。よく配信だと残り筋を数えるんですが、これは残り筋18本残ってますよね(笑)

(松岡)実際このリーチはきついですよね(笑)





(松岡)でね、渡辺さん。驚いたのはそのあとなんです。





(松岡)このシーンで僕はてっきりここから赤5sを切ってオリるかな?と思ったんです。
(松岡)実況のモモさんも、解説の河野さんも「親番もなく2番手を守る立場。点棒状況的に赤5sかな?」って言ってたんですよ。

8mの無筋をプッシュ

(松岡)でも渡辺さんは少し考えて8mを押しました。このときどういう考えだったんですか?


(渡辺)この時点で親は6本スジが通ってました。8mの放銃率は5%ぐらい、ラス目のリーチなんで変なリーのみとかはないかな~と思ってはいました。でも自分は赤赤で14sの二度受けですがハネマンのイーシャンテン。
なので8mを押させていただきました。割と自分は結構押すので、この8mは平常運転の気持ちでした。

(松岡)なるほど~、結構行っていいもんなんですね。
(松岡)これは天鳳や雀魂のラス回避が重要と言われるゲームでも押すんでしょうか?

(渡辺)そうですね、押しても悪くないかなって感じですね。ゆうて難しいかなとは思います。ただ世間で言われてるよりは押し寄りでいいかなとは思ってるんですよ。




(松岡)渡辺さん、そのあとね

(松岡)ここでは赤5sを切りましたよね。
(渡辺)そうですね上家が1sをトイツ落としして1sが3枯れになったので、『う~ん』と思いつつ赤5sを切りました。迷いつつですね(笑)

(松岡)一旦5sの筋で2sという選択肢もありましたか?

再喝

(渡辺)そうですね~そういわれると2sな気もしてきました。ちなみにこの辺でオリる選択もちらついてましたね(笑)

(松岡)そのあとが一番凄かったですよね。

(松岡)前巡に3sで粘って上家から4sがでたシーンです。

(松岡)これは鳴かないかなと思ったんですよ!そしたらね!渡辺さんはチーって言うですもん!


チーして無筋2p

(松岡)これね渡辺さん。正直に言いますよ?
(松岡)この2pプッシュはネット麻雀界隈では『押しすぎなんじゃないの?』って声もあったんですよ。

(渡辺)問題の局面ですよね(笑)『太くないお押しすぎじゃね?』っていうご指摘をちらほら見かけました(笑)
(渡辺)この時点で筋が18本中11本通ってて、2pは12本目の筋でした。大体2pの放銃率は10%~15%ぐらいだと思います。一応局収支なら押せるかな?ぐらいのイメージではありました。ただこの点数状況なんですよね。

2pを切った直後の場面

(渡辺)もちろん『点数状況見てる?』という声もわかりますが、意外と自分自身は難しい状況だと思ってました。なんだかんだ他家のアガリを阻止できるのはそうとう大きいと思ってるんですよね。

(松岡)麻雀って難しいですね…。


(渡辺)押さないのは無難だとは思ってましたが……

(松岡)素人意見なんですが、マンガン放銃で着落ちかもとかは考えてなかったですか?

(渡辺)そこまで深く考えてなかったですね。4sスルーしても安パイの数が少ないので、それならテンパイとったほうがマシなんじゃないかな?っていう、常にそういう葛藤がありました。押さないのは無難だとはわかってるんですが、ただ僕にとってはここがボーダー付近の押し引きかなと思ってはいます。

(渡辺)この感覚でずっとやってきたので大事にしたいなとは思っています。でもどうかな~(笑)

2pを切った直後の場面(再喝)

(松岡)あと点差とかはどれぐらい意識してたんですか?

(渡辺)難しいですね。僕は周りが結構点差を意識しすぎなんじゃないかな?とも思ってたりしてるんです。僕が意識しすぎていないかもですが。
データ麻雀だと結構点数持っててもシビアな点数だとしてもラフにリーチ打ったり押したりというのがデータ上は許さる側面もあるんですよね。
(渡辺)ネット麻雀の世界でそれに寄せて結果を残してきたというもあるので。

(松岡)僕なんかリーチがきたらすぐこーやって縮こまっちゃいます笑

(松岡)でも本当にこの押しを見て、スゴイ選手がMリーグに来たなとも思ったんですよ。

(渡辺)やっぱり今までこの麻雀でやってきたので、このMリーグの舞台で何か僕の麻雀で『新しい風を吹かせられればいいかな』って思ってるんですけど、、、無難な選択に逃げたくないっていうのがあって。

(渡辺)それを大きい舞台で貫けるかどうか、試してみたいというのがあって、それでプロになったというのも大げさじゃなく結構あるんです。

(松岡)『新しい風』……渡辺さんそれです。僕ね、本当に渡辺さんみたいな若い選手に活躍してほしいと思ってるんです。

(渡辺)だからこういう舞台だからこそ、こういう押しをしたいといったらあれですけど、胆力を失いたくないなと思って、この試合は押し寄りになりました。

(松岡)実はね、あの白鳥さんも讃えてたんですよ。渡辺さんのことまさに新世代だって



(松岡)そのあとも無筋の4pを引いて

(松岡)押して、
(渡辺)テンパイ取った以上は5mの中筋しかないので、こうなると押しますね(笑)




(松岡)でも麻雀って残酷ですよね、このあと


(松岡)この6pは押せないですよね!笑 素人の僕でもなんかわかります!

(渡辺)も~~~!!って思いました(笑)

(松岡)いや~~でもほんと渡辺さんね、スゴイいい押し引きを見せてもらいました。今日はありがとうございました。

(渡辺)いえ、こちらこそありがとうございました。

(松岡)渡辺さんの麻雀で強い選手をどんどん倒して、Mリーグに新しい風をふかしてくれること期待しています。




おわり

(※実際にあったインタビューではなく創作記事です)


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あとがき
記事に出てくる渡辺選手のコメントはこちらの放送内のコメントから、ほぼ忠実に書いた記事です。
良かったらこちらもご覧ください!


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