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ノームコアヨーグルト

とつぜんですが、わたしはヨーグルトが好きなようです。

最近気づきました。

いや、結構昔から食べてはいたのですが、

最近、そういえば結構昔から食べてるな、と気づいたというか。

まあ、どうでもいいですね、そんな話は。


最近はヨーグルトにも色々な種類が増えてきていて、

ヨーグルト好きのわたしとしてはとても嬉しい状況ではあるのですが、

そのヨーグルトを取り巻く環境が、

ちょっと良くないんじゃないかと、

すこしおもうところがあり筆を取らせていただいた次第です。


というのも最近のヨーグルト、

やれ機能性だの、

やれどこの国系だの、

やれ著名パティシエとのコラボだの、

ちょっと色々付随し過ぎだし、味が多過ぎる印象。

そしてちょっと入れ替わりのサイクルが早過ぎますよね。


いや、選ぶほうとしてはうれしいんですよ?

ただなんていうか、

ちょっとどうかな?とおもうことがあるというか。


言うなればこれはファッション化だとおもうのですよね。

ヨーグルトのファッション化。

さっきの最近のヨーグルトのくだりを

そのままファッションに置き換えられるんです。


供給と消費のサイクルが異様に早くなって、

いろんな形のいろんな色を少量多品種で用意して、

さっさと売りきって次のシーズンへ。


しかしそんなせわしなくなってしまったヨーグルト業界のなかでも揺るがないというか、

スタンダードとして存在しつづけるヨーグルト、

すなわちノームコア的なヨーグルトが存在していることにお気づきでしょうか?


それこそが「わたしの偏愛的美味しい」

日本ルナのバニラヨーグルトです。

そのせわしなくまわりつづけるマーケットに疲れた先にいた、

ヨーグルト界の「ふつう」です。


もう一周通り越して、

普通っていいよね。

変わらないっていいよね。っていうノームコア。


もっと言うと、

深澤直人さんとかジャスパーモリソンさんとか的に言う、

スーパーノーマル。


つまり、

ふつうにおいしい。

そしてそれが変わってない。


これって、すごくないですか?


しかも機能性とか、属性とか、コラボとか、

なんなら蓋裏壁面乾燥地帯も無い。

ドーピング無しで1993年から変わらず同じ味で続いてきてるんです。


※蓋裏壁面乾燥地帯についてはこちらをごらんください。


すこし小ぶりな牛乳瓶をおもわせるフォルムのプラスチック容器に、

蓋は銀紙のカバーだけ。

その銀紙のカバーをめくっていってもその裏や、

容器の壁面に乾燥地帯が広がっているわけでもない。


ふつうです。


ここでヨーグルト好きな方はお気づきだとおもいますが、

このバニラヨーグルト、乳清の分離が少ないこともポイントだとおもいます。

あれ、あんまり好きじゃないのですよね。。。

まあ、あっても食べますけど。


そして、ちょっと固めの感触を感じつつスプーンでひとくち。

固さのわりにどっしりしているわけでもなく、

そのわりに口溶けがわるいわけでもない。


ふつうです。


しかしこのちょっと鼻をつくバニラの風味とマイルドな酸味。

気づけば空っぽの容器。

毎回ひっかかりそうになる「もうちょっとだけ食べたかった感」


これはもはや、

ふつうではない

ですよね。


ふつうに、おいしい。のですよ。


ポイントは、

きっと誰もが敢えてこれが好きとは言わないだろうということ。

なぜならもはや日常に馴染み過ぎているから。


でも結果、気づけば家の冷蔵庫にいる。

いつ買ったかも覚えていないくらい、常にある。

つまり、ちゃんといつでもコンビニにいてくれる。


これってやっぱすごいこと。


過度に着飾った流行やテイストではなく、

あくまでもベーシックでありスタンダード。

だから飽きない。


これすなわち、

ノームコアヨーグルトであり、

スーパーノーマルヨーグルトであります。

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