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0077 雑談17 Kさんキャリアデザイン系@“強く生きる”こと

【1on1雑談】
to 子供との向き合い方をあらためて考えたい方

11/12。一緒に仕事をすることもあるキャリアデザイン系部署で二児の母、Kさんと1on1雑談をさせていただく。元々海外で働きたい志向が強いことを知り、話してみたいと思いお誘い。

彼女自身の自分との向き合い方。子供との向き合い方。考えさせられました。

もやもやの中を駆け巡る合理的思考

現在、海外出向者向けのキャリアデザインの制度設計を手掛けるKさん。中高学生時代をマレーシアのアメリカスクールで学ぶ。海外の肌馴染みはいい。その後大学は日本。卒業後、海外に製造現場をもち、市場にも進出している現在の日系企業に就職。

結婚、出産と人生のライフイベントが一段落。子育てから復職して5年たとうとしている。現在の海外向けの教育制度設計もやりがいはある。しかし海外で働く希望が強い。前例がないという残念な理由も手伝い、希望のキャリアの可能性を見いだすことが難しい現状がつづいているとのこと。

社内の映像メディアに映る彼女は、明るく朗らかな印象。それも彼女のひとつの側面なのだと思う。キャラクターがそういうコンセプトだからそう見えるともいえる。実際きちんと相対すると、異なる印象をもちました。もやもやしながらも、とぎれることなく燃料がくべられ、ふつふつと常に前に進もうとしている人。

合理的。流されない。不動心。

そんなキーワードが彼女をとりまく。つまり、もやもやしようがやらなければならないことは目の前にあって、それを淡々とこなす胆力がある。自身の人生を大局でとらえ、日々の仕事の積み重ねが、豊かな人生につながることを知っているよう。

なんだか”鉄の女性”みたいに強さが際立つ文章ですが、かわいらしい側面も多分にもちあわせているチャーミングな方。

“日本人”が芽生える

子供のころは、日本の窮屈さが嫌いな時期があった。海外生活をへて”世界の中の日本”を相対的にとらえる感覚に。食べ物、人の優しさ、整ったインフラ、トイレの清潔さ。信頼された日本の素晴らしい部分。今はそれらを世界に広げたいという気持ちが強くなっている。

少し自分の考えを。最近、街の中の声に耳を傾けると、やはり”ぼくたちは世界にでていくべき”だと実感として思う。Kさんの感覚しかり、自分が6年間の海外駐在を終えてもどってきた時の感覚しかり。

日本を客観的、相対的にみる視座が必要。

前述した街の声とは、根拠なき日本礼賛、日本人卑下、国内の中の空虚な優越性の議論など。たとえば、日本のテクノロジーはすごいと思っていたらいつのまにかIT後進国になっているとか。都会はすすんでて田舎は遅れていてダサいという狭小な考え方など。座標軸をできるだけ多く早く持つことが重要と思いました。

インドの物乞い-子供を重ねる

私がインド駐在時代、Kさんはトレーニー制度の現場確認のため訪印している。それが最初の出会いだったか。雑談の後半に、そのときの様子を語る。意外なことを口にする。

インドはエリアによって、貧しい人々がお金や食べ物を恵んでほしいと近づいてくる。日常である。自分の行動とマインドのスタンスを試される。物乞いに訴えかけられるKさん。不思議なほど冷静な感情がよぎる。

”自分の子供もこんなふうにひとりで生き抜く逞しさをもってほしい”

物を乞う子供達に、強く生きることの大切さを学んだという。この感性は子供をもつKさんの友人にはなかなか共感してもらえないらしい。その状況下でそこまで思考がまわらないよ…と。

”私にも私の人生がある”。聞く人が 聞けば、少し不満のにじむ感情に聞こえる。Kさんは続ける。子供には、愛情を注ぎ、親としての役割を果たすことは当然。その目的は、

“ひとりの人間として独立して生きる力を持ってもらうこと”

親子の関係。夫婦の関係。その関係性は人生の他者との関わりのなかでも、特別で異質なもの。しかし、すべて判断し選択するのは自分自身。どう生きるかを決めるのはすべて自分。子供に選択肢を与えるのが親の役割のひとつ。人生における価値観に”独立心”がKさんのコアな部分を形成していると思いました。

死への恐怖、生い立ち。気になるワードがいくつかありましたが割愛。

対談を終えて

1時間足らずの雑談。パワフルかつ凛とした印象の方でした。風がふいても大きく揺らがない蝋燭の炎のような印象。

そして、またしても1on1雑談の面白さを知る。想定どおりに話が展開しないこと。親和性を見出し共感するフェーズが少ないこと。つまり、自分の中で、抽象化して連結できる引き出しが少ないことに気付かされました。これが、多種多様な方と少し深く話をすることの有意義さ。

おそらく、20回ほど1on1雑談を繰り返すうちに、無意識のうちにパターンに頼っていたのだと思う。もちろん、一定の準備は必要ですが、それより、その場のライブの感覚を大切にし、相手の心情をたどり、自分の心の変化もつかめるようになっていきたいと思いました。

おしまい。

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