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【1st phase】失われた眠りを求めて

人工冬眠の可能性


もし人間が冬眠できたら、我々の身の回りはどう変わるだろう? つまり、きわめて低酸素・低体温で生存可能となり、眠り続けたまま筋肉量を維持できる可能性が出てくる。きっかけは、マウスの脳にQニューロン冬眠スイッチが見つかったことにある。さらに、マウスは自身の天敵に近い臭気を感じると冬眠状態が誘発される。そういえば、匂いはそもそも生き物がある物と別の物を区別する印づけであった。

ある医師は、人体を一時的な冬眠状態にできれば、救急医療の現場で「呼吸不全の低酸素症による臓器損傷」を最小限に抑えたり、リハビリテーションの現場で長期の安静状態による筋力低下を最小限に抑える可能性を語る。

SFの世界で「コールドスリープ」として描かれてきた、人間を冬眠状態にする“人工冬眠”。そんな夢のような話を実現に近づける研究成果が今、続々と報告されています。

人間も冬眠できる?もはやSFでない「人工冬眠」研究~医療や宇宙分野への期待も! - サイエンスZERO - NHK

でもって、地球の歴史では氷河期と氷河期の間(間氷期かんぴょうき)な今日この頃を過ごす、現生人類である我々には、どうやら冬眠をしていた痕跡があるそうな。

冬眠能力は本当に失われているのだろうか?

といったところで、ある疑問が浮かび、ふと閃いた。

もし誰かが不可抗力で冬眠に近しい状態になったら大変だろうな。はて? なんだか冬眠って うつ病による体調不良と似てないか?

すなわち【うつ病は冬眠】仮説だ。

というわけで、うつ病の症状は、ざっと以下の通り。

一般的な症状:
動作がゆっくりになる
反応が遅れる
些細なことで怒りやすくなる
眠れない
食欲がない
頭が痛い
胃の不快感
便秘や下痢
感情を感じない
生きている実感がない
悪い方向へと想像してしまう
自分が悪いと思い込む
死にたいと思う
など

医療Webメディア「メディカルノート」よりGoogleの抜粋した「うつ病 の症状」

冬眠と比較してみると。

動作や反応の低下は冬眠に当てはまるとして、怒りやすさは冬眠と同じく恐怖に対する反応であり、食欲不振・頭痛・胃の不快感・便秘や下痢も、消化器官が働かないのだから当てはまる。

問題は眠れないだ。冬眠と正反対に見えるが、生体反応が落ちた眠りは不自然な眠りだと考えればどうだろう? というか、近年、睡眠の目的は脳の休息から体力の維持だと定義が変わってきている。普段の睡眠では起きている時に収集した情報を脳が整理しているからすっきりする。脳は覚醒時と睡眠時で別の動きをしているわけだ。言わば、発想が真逆の体力維持になっているんである。

そして、原因不明の希死念慮きしねんりょについては、実は、強力な睡眠である冬眠状態を覚醒させる強力な刺激ではないだろうか? 実際に生死の境を垣間見ている方々に、ご理解いただけるかはわからないが、眠りから覚める作用のひとつとして自分がピンチに陥っている夢を見ていることはある。

話をまとめると。

人体は冬眠スイッチで生体活動を弱めているのだが、不完全にしかスイッチが入っていない。だから、さまざまな体調不良を誘発する。例えば、自発的な反応ができない昏迷こんめいのような意識障害は、擬似冬眠だと言えないだろうか? もしかしたら恐竜の一部が鳥類になったように、我々の冬眠能力の一部がうつ病として発現しているのかもしれない。

さて、どうでしょう?

昏迷とは、意識があるにも関わらず、光や音など外的刺激に対する反応が弱まる、あるいは欠如し、長い時間、ほとんど動かないまま横たわるか、座ったままの状態が続くことを言います。

ハートクリニック|こころのはなし
「解離性昏迷」より


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